2017年9月-この人のセニョ〜ム 佐藤 実左世 さん

佐藤 実左世 さん
ゼロからのスタートが3回。
でも、ゼロは失敗じゃなくて新たなスタートの始まりなの

DNA Two Ventures Sdn. Bhd.代表。1960年7月28日東京生まれで、北海道育ち。高校卒業後、コーセー化粧品に入社。美容部員から海外事業部に配属され、87年に初来馬。2年後に当時の日系大手小売店「ヤオハン」にヘッドハンティングされ、ヤオハン・コタキナバル店で新規事業等を担当。退社後は日本で起業し、マレーシアと日本とをつなぐビジネスマッチングとフードビジネスを手がける。現在、ハラール教育システムのアプリを開発中。

「笑わないでね。私、中学の時から『将来は社長になる!』って決めていたのよ。祖母が北海道で料亭をしていて、母は炉端屋でしょ。自営業の家で育ったもんだから、『会社』を知らなかったの。会社って何? 会社の社長って何をやっているの? そっかー、社長になれば分かるかって」。
初対面にもかかわらず、まるで旧知の仲かのように腹蔵なく話をしてくれた佐藤さん。背丈150センチそこそこで華奢な体躯に反して、ジャンボなオーラを感じさせる笑顔の絶えない素敵な女性だ。1980年代後半から90年代半ばの急成長期のマレーシアで約6年間、ヤオハンのバイヤーとして国内外を駆け回った経験と人脈を生かし、現在は日本で、マレーシアと日本をつなぐビジネスマッチングの会社と肉骨茶レストランを経営する社長さん。
佐藤さんが起業し晴れて「社長」になったのは、ヤオハンを退職して日本に帰国した4年後の98年のこと。
「『ボニアBonia』という、マレーシアの革製品ブランドの輸入代理店を始めたの。とてもいいブランドなのに、まだ日本になかったのね。最初は知り合いのブティックを回って注文をとってて、それがいつの間にかテレビショッピングでも紹介されるようになって」。その後いっきに注文が殺到し、都内有名デパートにも続々と出店。事業拡大を図っていた創業13年目の2010年、「M&Aで、組む相手が悪かった。※1年もしないうちに倒産しました。」さらに追い打ちをかけるように同じ時期、お母さまとご主人の二人が脳内出血で倒れる。
「どうしようかと思った。でも二人を養っていかなきゃでしょ。もう一回ゼロからスタートしようと、マレーシア産の『黄金ナマコ石鹸』の輸入販売を始めたの」。なんとこれも先のボニア同様、大当たり。ところが1年後、黄金ナマコが禁漁となり石鹸が作れなくなってしまった。
「さあ、ここでまたゼロからのスタートだ!」と、3度目のスタートを誓った佐藤さん。2013年に、マレーシア産肉骨茶の素を使った肉骨茶レストランを都内に開業。今でも週末は大入り満員で、順調なんだとか。
こうして3度の社長を経験した佐藤さん。佐藤さんの話を聞きながら「まさに怒涛の20年間だった」感が伝わってくるも、「私ね、できるまで諦めないから失敗はないの」と、拍子抜けするほど極めて明るい。佐藤さんにとってゼロになることは失敗じゃなくて、新たなスタートなんですね。

2017/09/07 | カテゴリー:この人のセニョ~ム

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