わくわく!マレー語の暮らし - makan マカン=食べる / minum ミヌム=飲む

makan マカン=食べる / minum ミヌム=飲む

先月号のテーマも「食べる」だったのに、まだまだ続く話。マレーシアでは挨拶の言葉になるくらい、とにかく食べることが大事です。
先日とあるパーティーに出席しました。ホテルの会場を借りて、丸テーブルを囲んで、いつもよりフォーマルな雰囲気です。司会者の挨拶、開始にあたってのお祈り、それから食事の時間が始まりました。そして半分ぐらい食べた頃、スピーチが始まりました。モスクのイマーム(導師)の登場です。それもちょっとテレビに出るような有名なお方。私は食べる手を止め、正面に背中を向けている位置だったので、体の向きを変えて話を聞く姿勢をとりました。さすがイマーム、声も滑舌もよく、話の内容も分かりやすく、時々笑いも挟んで、私は聞き入って…。ところが!会場にはフォークとスプーンのカチャカチャという音がずっと響いているのです。なんと皆さん、食べる手を全く止めていませんでした。あとで夫や友人に聞いたら、別に失礼なことではなく、食べることの方が大事だそうです。普段から食べることが優先されるのは気付いていたけれど、まさかこんなフォーマルな場で、それもイマームのお話の時までとは…。
話変わって、私の夫は日本語が話せるのですが、よく「薬を食べる」と言い間違えます。そう、マレー語では「makan ubat(マカン ウバッ)=薬を食べる」なのです。
では「スープは?」と気軽に聞いてみたら、マレー系は「makan sup(マカン スプ)=スープを食べる」と答え、中華系·インド系は「minum sup(ミヌム スプ)=スープを飲む」と答えました。マレー系曰く、minumは飲み物を飲む時に使うとのこと。だから薬も飲むとは言いません。スープは基本的に中に入っている具を食べるもので、確かにマレー系の食卓に出てくるスープ料理は、真ん中に大きな器で置いてあって、個々にお椀に口をつけて飲むことはありません。汁はごはんにかけて食べます。もし汁を味わいたくてスプーンで口に運ぶ場合は「hirup(ヒルップ)=液体をすする」という表現になります。
マレー系の食卓で、スープやカレーなど、“つゆだく”の料理はとても大切。野菜炒めでもわざわざ水を加えて汁気を増します。すべてはごはんにかけて、食べやすく、より美味しくするためです。食文化の違いは興味深いですね。

 

2019/02/07 | カテゴリー:わくわく!マレー語の暮らし

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