2011年4月号-マレーシアにおける離婚の手続き

アメリカ人の主人と離婚することになりました。離婚の手続きですが、現在マレーシアに住んでいるので、母国に帰って手続きを勧めるには時間と費用がかかってしまいます。マレーシアにある各々の大使館に届け出を出せばよいと聞きましたが、その前にマレーシアの国の法律にのっとった手続きも必要だと聞きました。どんな手続きなのでしょうか。

マレーシアで婚姻登録をしていなくても、マレーシアに2年以上住んでいれば、離婚の申し出をすることができます。マレーシアでは非ムスリムの離婚には、「双方承諾による離婚」と「片方の請願による離婚」の2つの方法があります。前者は「協議離婚」といい、子供たちの教育や財産などについて双方の話し合いによって自由に決定できます。後者については次にあげる4つの原因から申し出ができます。①相手の不貞、②性格の不一致により婚姻の継続が困難、③どちらか一方の2年以上の義務違反(悪意の遺棄)、④別居が2年以上経過。

 一般にマレーシアにおける離婚手続きは、すべて裁判所への申し出になるので弁護士の介入が不可欠です。

 協議離婚手続きの一般的な流れは、①弁護士に相談し、子供の教育や財産の分配等を相手側に提案する書類を作成、②弁護士が準備した離婚申立て書と関連書類に署名、③高等法廷裁判所へ申請書類を提出し、聴聞日を待つ、④弁護士と一緒に聴聞する、⑤裁判官から判決書(CourtOrder)が出てから約3ヵ月後に、裁判所から離婚証明書が発行される。

 また片方の請願による離婚手続きの流れは、①請願者の要求に沿って、弁護士が相手側に対し、離婚の意思と協議離婚の提案を伝える正式なレターを発行、②相手側が協議離婚を拒否した場合、請願者側の弁護士は6ヵ月以内に3回にわたってJPN(Jabatan Pendaftaran Negara 国家登録局)の婚姻調査部へ調停を申し込む、③離婚申立て書に署名し、高等法廷裁判所へ提出する、④聴聞日を待つ。

 通常、協議離婚は6〜9ヵ月で完了できますが、片方の請願による離婚はさらに時間がかかってしまいます。もし争うことになればかなりの時間が必要になるでしょう。

ラディ・スー(RaddySoo)


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