マレーシア最新芸術事情 2017年11月-今年一番のヒットソング

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今年一番のヒットソング

数年に一度、世界的にヒットする曲が登場しますよね。いまだに記憶に新しい4年前の大ヒット作『アナと雪の女王』の主題歌『Let It Go』は、世界中の幼稚園のお遊戯で歌われたのではないかと思うくらい、そして「もうやめて~!」と叫び出したくなるくらい、どこに行ってもこの曲ばかりという感じでした。
今年はおそらくプエルトリコ人のルイス・フォンシとダディー・ヤンキーによるスペイン語の楽曲、『Despacito』(デスパシート)ではないでしょうか。ジャスティン・ビーバーがカバーしたことで世界的にブレークしたこの曲はオリジナルバージョンがYouTube再生数歴代最高記録を更新し続けるほど大ヒット(10月5日時点で再生数39億回超)。日本ではいったいどのくらい流行っていたのでしょうか?
発音しやすい単語の繰り返しと分かりやすい韻の踏み方で、スペイン語を理解しない人の耳にも残り、大人もこどもも容易に歌うことができるこの曲はマレーシアでも大ヒットし、マレー語バージョンも生まれたほどでした。私も、兄弟そろってスペイン語で合唱するわが家の少年たちの様子に、「やっぱり若いと耳がいいねぇ」などとのんびり感心していました。
ところが7月半ば、歌詞の内容が、実は男性が女性をワンナイト・スタンド(一夜限りの関係)にもち込もうと全力で誘っているものだったということが判明。途端に情報省は国営放送RTMのテレビ・ラジオでの放映・放送を一切禁じると発表しました。これは英国BBCのニュースにもなるほどでしたので、当然街中でもうこの曲を聴くことはないのだろうと思っていたのですが・・・。
息子の幼稚園卒園式のお遊戯では、上述のお触れはなんのその、当初の予定通りデスパシートを歌って踊るのだそうで、わが家では相変わらず6歳男児が意味も分からずセクシーなスペイン語の歌を練習し続け、先日訪問した公立中学校ではそのマレー語版を、なんと伝統音楽とのリミックスで学生たちがパフォーマンス。もちろんマレー語の意味は元のものと違ったものになっていましたが、「放送禁止」というお触れがこんなにも作用しなかった例を見たのは初めてで、その意味でとても驚くとともに、1950~60年代辺りのマレー歌謡のように、やはりラテンのリズムはマレーシア大衆の心をつかむのだなと再認識した一件でした。

アティカ

2017/11/27 | カテゴリー:マレーシア最新芸術事情

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