マレーシア最新芸術事情 2018年10月-今が旬? マレーシア関連の映画で 盛り上がる映画館

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今が旬? マレーシア関連の映画で盛り上がる映画館

マレーシアは今、国産の話題作が目白押しです。前回登場した大河ドラマ的作品『Pulang』をはじめ、公開から1ヵ月を過ぎてもまだまだ人気のコメディーホラー『Hantu Kak Limah』はなんと既に3500万リンギ達成。現在の歴代興行成績第1位は、昨年の今頃公開されていた『Abang Long Fadil2』で、1815万リンギ。最終的には、『Hantu Kak Limah』がその倍の成績を収めることが明らかです。
なぜ感動作でもない、しかもあくまでもB級なこの作品がそこまで人気なのか? それは、監督でありこの作品の脚本も手掛けたママッ・カリッド氏(Mamat Khalid)が、マレー系一般市民の嗜好を非常によく理解し、彼らが好きな笑いどころを、話の随所にうま~い具合に散りばめているからなのだと思います。90年代のヒット曲、かつての有名人のゴシップネタなど、本当に上手に入れ込んでいて、思わず「うまいな~」と唸ってしまうほどでした。
9月に入って公開されている作品としては、前作『Munafik』も大ヒットした『Munafik2』。ポスターに「妊婦や心臓の悪い方はご覧にならないでください!!!」という注意書きのあるこの作品。予告編も血まみれドロドロ、登場人物叫びまくりで、こちらも売り上げを伸ばしている模様。
そして9月6日に公開されたナム・ロン監督(Nam Ron)『ONE TWO JAGA』。日本では『十字路』というタイトルで9月14日から開催のアジアフォーカス・福岡国際映画祭で上映されました。この作品は、今までタブーとされていた警察の汚職、外国人労働者問題などを描いているという点において、非常に驚くべきもの。上映禁止とならずにこうして劇場公開されているというのは、ある意味感慨深いです。もしかしたら、“新しいマレーシア”だから許されたのかもしれないこの作品の上映ですが、逆に新政府に上手く使われてしまう可能性も否定できません。
そして、マレーシア映画ではありませんが、日本でも話題の『Crazy Rich Asians』。主人公を演じるサラワク出身のヘンリー・ゴールディングが、公開前に出演したアメリカの有名TV番組で出身を聞かれ、「僕はイバン(族)」と答え、なぜかマレーシア人女子達の心をくすぐっていました。
昨年はあまりパッとした作品が出てこなかったマレーシア映画界。今のような勢いが今後も続くことを期待しています。

アティカ

2018/10/01 | カテゴリー:マレーシア最新芸術事情

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