マレーシア最新芸術事情 2019年3月-最近のマレーポップス

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最近のマレーポップス

お 年頃の長男がすっかり洋楽にはまってしまい、マレー語のヒット曲から離れ気味のため、彼を情報源として頼りにしていた私にとっては流行を追うのがなかなか難しい今日この頃。ヒット曲を聴く・観ることができるテレビ番組も数少ないなか、毎年恒例のAnugerah Juara Lagu(アヌグラ・ジュアラ・ラグ/AJL)のテレビ中継を鑑賞しました。
このAJL、選ばれた前年のヒット曲をその歌手が登場して歌い、そのパフォーマンスに対して視聴者が投票するもので、日本でいうと紅白歌合戦に近い感じ。ただ。投票は各歌手/曲目に対して行われるので、どの歌手も派手めな演出を仕掛けてきます。大勢のバックダンサーや豪華な衣装に、いきなり舞台上で大雨が降り出すなど、結構ごてごてな内容が3時間ほど続きます。
気になったのは、もともとマレーシアの歌手は皆とても歌唱力が高いので、今までは歌の意味が分からなくてもかなり楽しめていたのですが、ここ数年で出てきた人たちは全体的に少しクオリティが落ちているような印象を受けたこと。さびの部分の高音が上がりきっていなかったり、声量があまりなかったり…。投票結果の集計中は、若手ラッパー数組が一曲ずつ披露したのですが、これがまたひどい。我慢できずチャンネルを変えようとした瞬間に大御所Joe Flizzow(ジョー・フリッツォ)が登場して3曲披露し、やっと救われた感じです。ただ、彼も今年でもう40歳。それなのに若手がこの調子では、彼ほどの人は当分出てこないのだろうな、と悟った悲しい瞬間でもありました。
昨年のヒット曲の一つ、Sufian Suhaimi(スフィアン・スハイミ)が歌う「Di Matamu」。細身で眼鏡をかけた真面目そうな顔立ちの彼からは、スターのオーラというものは感じられず、演出も特段凝っていたわけでもないのですが、会場には涙する女性も多数。さらにAJL中継後にアップされたYouTubeの映像は10日間で再生回数が既に600万回以上。
どうして私には全く響かなかったのかが不思議で、マレー系の同僚に聞いてみたところ、彼は有名女優との婚約が話題となっていたにも関わらず婚約破棄、そして相手はすぐに違う男性と結婚というその悲劇が歌に反映されているのだそうです。なるほどね。でも、「歌手なら歌で勝負せい!」と、同情する気は一切起こらない私でした。

アティカ

2019/03/01 | カテゴリー:マレーシア最新芸術事情

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