2013年10月-教えてドクター!! 第2回 「心臓超音波検査」って何ですか?

oshiete-Dr

 

 

 

 

■「心エコー」の仕組み

心臓超音波検査(心エコー)は、人の耳には聞こえないほど高周波数の超音波を心臓に向けて発信し、返ってきた反射派(エコー)を受信して心臓の様子を画像に映し出して診断する検査です。スウェーデンのエドラー医師が発明したもので、過去50年にわたって使われ続けています。 心臓は筋肉でできた臓器で、その筋肉にかすかな電気が流れて拍動が起こり、全身に血液を送り出しています。こうした心臓の電気的活動をみるのが「心電図検査」で、心臓病の検査にもっともよく利用されている方法です。一方、心臓の大きさ、形、壁の厚さ、動き方、また血液の流れる速度や方向などを、心臓が動いているそののままの状態で観察できるのが心エコーで、心電図に次いでよく利用される検査方法です。 心エコーの利点としては、①体内へ器具を挿入しないので痛みや危険を伴わないこと、②患者のそばまで持ち運べること、③リアルタイムで心臓を観察できること、④比較的安価であること、⑤X線などと異なり放射線による被曝の心配がないことが挙げられます。体力がなく、検査室まで運ぶことができない患者や、乳幼児や妊婦などでも繰り返し安心して受けることができる検査といえます。

■進化する技術

心エコーにより、心臓の収縮性およびポンプ機能など心臓の性能全般について検査することができます。また、心臓の壁の動きを検査することで、冠状動脈閉鎖があるかどうか、また患者の胸の痛みが心臓疾患からくるものかどうかを確定することができます。心エコーは、「弁狭窄」や「弁膜症」といった心臓の弁の病気の査定には必要不可欠です。また、心臓腫瘍、血液凝固、そして生まれつき心臓の壁に孔があいているような先天的な心臓病を査定するために最適な検査方法です。 さらに鮮明な心エコー画像を得る方法として、超音波を出す装置がついた管を飲みこんで行なう「経食道心臓超音波検査」があります。心臓のすぐ後ろを通っている食道から心臓を観察できるため、より正確な情報が得られます。ランニングマシンを使い、患者の心臓に負担をかけて、安静時には認められない心臓の筋肉の動きや血液の流れ方の変化について調べる「ストレスエコー検査」というのもあります。これにより心臓病にかかるリスクが高いか、心臓の筋肉の一部が壊死しているかどうかを測定することことができます。また、平面的な2次元画像ではなく、立体的でわかりやすい3次元の画像を映し出す3次元エコーの技術も広まってきています。 とはいえ心エコー検査の結果は診断する医師の経験や知識によるところが大きいのも事実です。また、心エコーを補完するものとして胸部CT検査や胸部MRI検査も重要です。心臓に心配がある方は、一度心エコー検査を受けてみることをおすすめします。

チョン・セン・フォー医師

2013/10/13 | カテゴリー:【連載終了】教えてドクター!!

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