2014年10月-教えてドクター!!第8回 肝臓がんは予防できる

チン クェン ロォン医師 MBBS(Aust.), MRCP(UK), MRCPE, Fellowship in Gastroenterology (Mal.)

チン クェン ロォン医師
MBBS(Aust.), MRCP(UK),
MRCPE, Fellowship in
Gastroenterology (Mal.)

医療技術の発展により、人間ドックの受診が一般的となり、予防医療が注目される時代となりました。なかでも、発症原因がある程度解明できている肝臓がんは、早期に発見すれば予防することも可能です。

■アジアの発症率は高い

世界保健機構(WHO)の調査によると、肝臓がんはがんのなかでも世界で5番目に発症リスクが高く、死因としてはがんのなかで3番目に多いといわれています。肝臓がんの原因の多くは、B型肝炎やC型肝炎のようなウイルス性肝炎です。ウイルス感染後、慢性肝炎となり、20〜50年かけてゆっくり進行して肝硬変となり、繰り返し細胞が破壊されるうちに遺伝子に異常が起こり、肝臓がんを発症するとされています。特に、マレーシアを含むアジア・アフリカ地域は、B型およびC型肝炎を発症する確率が高く、肝臓がんを発症する患者数も西欧諸国と比べて高くなっています。欧米諸国では、肝臓がんの発症率は10万人あたり10人程度ですが、アジア、アフリカ地域は、20〜100人。また、欧米諸国では50歳以下で肝臓がんを発症することはまれですが、アジア・アフリカ地域では20歳以下でも発症します。

■肝炎を治療してがんを予防

世界の約75〜80%の肝臓がんは、B型肝炎(50〜55%)または、C型肝炎(25〜30%)のウイルス感染が原因といわれています。これは、逆にいうと、B型、あるいはC型肝炎のウイルスに感染しているか、またウイルスによって慢性肝炎を発症していないかを調べることによって、肝臓がん発症の可能性を予測できるだけでなく、慢性肝炎を治療することで肝臓がんの予防も可能になるといえます。台湾で実施された1万2千人のC型肝炎の陽性患者を対象にした調査では、陽性の人は陰性の人に比べて肝臓がんになるリスクが20倍になるという結果がでています。近年、C型肝炎の治療は進展しており、ウイルス遺伝子の型にもよりますが、ウイルスの40%から80%を根絶できるようになってきています。

■脂肪肝の治療には減量が有効

肝臓がんの原因となる病気としては、肝炎のほかに脂肪肝があります。脂肪肝は、肥満、高血圧、糖尿病などいわゆるメタボリックシンドロームを原因とし、肝細胞のなかに中性脂肪が大量に蓄積されて肥大し、肝機能に障害が発生する病気です。実際に、米国の約4700万人のメタボリックシンドロームの患者のうち80%以上が脂肪肝です。医学的に効果があるとされている脂肪肝の治療法はひとつしかなく、それはダイエット、つまり体重を減少させることです。10%程度体重を減らすことにより、肝機能が改善することが分かっています。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、多少悪くなっても自覚症状が現れず、早期発見が難しい臓器です。がん予防のためにも定期的な検査をおすすめします。

LohGuanLye&Sdn.Bhd
238,MacalisterRoad,10400enang(内科と外科)
19&21,LoganRoad,10400Penang (産婦人科、小児内科、緊急)
Tel:(604)2388888(Ext:8196)DID:(604)2388196Fax:(604)2388988
Email:csexecjap@lohguanlye.com(日本語可)
Website:www.lohguanlye.com
24時間対応緊急電話:(604)2266911

2014/10/08 | カテゴリー:【連載終了】教えてドクター!!

このページの先頭へ