2016年3月- 教えて!先生 第5回 「ジカ熱」って どんな病気?

Oshietesensei-2016

 

マレーシア保健省は、マレーシアで「ジカ熱」のパンデミック(爆発的な感染)が起きる可能性があるとして警告を発しました。ジカ熱とは、ネッタイシマ蚊がウィルスを媒介して感染する病気です。ネッタイシマ蚊といえば、去年感染が多数報告されたデング熱のウィルスを媒介することで知られていますね。マレーシア保健省の調査によると、デング熱は収束状態となっているものの、まだ多数のジカウィルスに感染したネッタイシマ蚊が生息することから、注意を呼びかけているわけです。

では、ジカ熱とはどんな病気なのでしょうか? 症状自体は比較的軽いため、自身が感染していることに気づきにくいのですが、微熱、頭痛、関節痛、皮疹、眼球結膜充血という症状が出たら、医療機関への受診をお勧めします。実は、死に直結するような病気ではないのですが、感染した妊婦が産んだ新生児が障害をもつ恐れがあるため注目されています。ブラジルではすでに数千もの障害をもつ新生児の誕生が確認されており、ブラジル政府は、「小頭症」という障害がジカウィルスに因果関係があると発表しています。小頭症とは、本来乳幼児期から学童時期にかけて脳が急速に発達するに伴い頭囲も伸びるはずが、なんらかの原因で脳の発育が遅れる、あるいは停止することで頭囲が小さいままになってしまい、脳に重篤な障害が残ってしまう大変恐ろしい病気です。症状によっては外科的処置を行いますが、根本的な治療法はないのが現状です。

ジカ熱の予防方法としては、「流行エリアに行かない」、「蚊にさされやすい時間帯の戸外での活動を避ける」、「虫除け剤、長袖、蚊帳の準備等、刺されないよう備えをする」ことが重要です。また、蚊の発生を防ぐことも重要です。池や水たまりをはじめ、屋外の植木鉢の皿や側溝、古タイヤ、空き缶などに少量の水が溜まっているだけでも蚊が発生しますので、注意しましょう。感染したヒトと同じ場所にいても他のヒトへ直接病気が感染することはありません。ただ、血液や体液での感染が疑われる例が数例報告されています。ジカ熱に対しての予防ワクチンはまだありません。現在WHO(世界保健機構)の研究グループがワクチンの開発に着手しているものの、実用化には数年かかる見込みです。また、ジカ熱の流行している地域では他の感染症のリスクもあるため、他のワクチン接種を含め医療機関への相談もしくは受診をお勧めします。

Chan医師

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2016/03/09 | カテゴリー:教えて!先生

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