2016年8月-教えて!先生 最終回 落ち着きのない 児童

Oshietesensei-2016

 

私が小学校でスクールカウンセラーをしていた時、「授業中、男子が立ち歩いたり、話したり、ふざけていて集中して授業を受けられない」と女子児童から相談を受けました。私は、ADHD(注意欠陥多動性障害)の可能性を疑いながら、クラスへ行き、行動観察を行い、放課後、担任の先生とケース会議を行いました。ADHDは、大体7歳より前に発症し、物事に集中できない、じっとしていられない、衝動的な行動が特徴的な発達障害です。私が小学生の時は、発達障害なんていう言葉は聞いたことがありませんでした。昔はよく「落ち着きのない子」と言われていた子が、長年症状に悩まされ、大人になって初めて、ADHDと診断されるケースも多いです。小学校へ入学すると、決まった時間、場所にて学習をし、おとなしく座って授業を聞かなくてはならず、落ち着きのない子はとても目立ってしまいます。ADHDのこどもは、集団生活になじめず、クラスで孤立、時にはいじめの対象になってしまいます。
小学校へ入学し、数ヵ月たった夏ごろからお子様の行動が心配になるお母様が増え、先生から「授業中に席を離れたり、勝手に教室の外へ出てしまったり、授業に集中できていない」と言われたと相談室へ来る方がいます。小学1年生の場合は、まだ幼稚園から来たばかりでまだ慣れていないというのもありますが、小学2年生になっても注意されても改善されない、周りに迷惑がかかってしまうレベルであれば、ADHDの疑いがあります。
スクールカウンセラーは医師ではないので、診断を下すことはできません。大学病院の発達外来や発達検査の行える施設に繋げて、「自分に責任があるのではないか」と自分を責め、子育てに悩む保護者のカウンセリング、家庭での対応の仕方の助言、そして先生方への助言も行います。
ADHDは、脳の機能に問題があるので薬物治療が可能です。知能や生育歴とは関連がなく、お薬で症状を抑えながら、環境を整えてあげ、周囲の対応の仕方で、ある程度症状を抑えることができますので、早めの正しい判断と周囲の理解がとても重要になってきます。このケースの場合、ADHDの疑いのある男子児童の席を先生の机の目の前に移動させ、注意を引くような要因を減らし、算数と国語の時間のみ少人数クラスへ移動させたことで、落ち着いて授業に参加できるようになり、その児童が要因となって悪ふざけをしていた男子児童の行動も減少されました。

77Sensei-プロフィール写真小松綾子

豊富な経験を活かし幅広く対応可。ご気軽に相談ください。counseling.adp@gmail.com

2016/08/05 | カテゴリー:教えて!先生

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