2012年6月-第20回

★叱る前に知っておきたいこと

 今回は、叱ることについてお話ししたいと思います。 ほめる大切さを伝えると、必ず、「それはわかるけど、子どもはもっと、叱って育てないといけないんじゃないの?」という意見が返ってきます。 

 確かに、ガツンと叱れば、子どもは言うことを聞くので手っ取り早いですが、その弊害も無視することはできないのです。 

 ほめたり、叱ったりするのは、何のためかというと、子どもに「悪い行いをやめさせ、正しい行いを身につけさせる」、そして、自分も幸せになり、他人も幸せにする人生を送ってほしいからです。 

 ところが、叱り方を間違えると、子どもの自己肯定感を損ない、「自分はダメな人間なんだ」「生きていても価値のない存在」と、追い詰めてしまいます。それでは、自分も他人も大切にすることはできません。 

 ちっとも叱らない子育ても確かに問題ですが、それよりも、叱りすぎて子どもを不幸にしているほうが、はるかに多いのです。 

 幸せな子どもを育てるためには、叱るより、ほめるほうが有効な理由を、具体的に挙げてみましょう。 

①ほめられることによって、心の土台である自己肯定感が築かれる。 
②親子の信頼関係が作られるため、たとえ叱っても、「親は自分のために叱ってくれているんだ」と感じるようになる。 
③ほめられると、またやろう!と意欲がわき、よい習慣が身につきやすくなる。 
④叱りすぎると、「なぜそうしなければならないか」を学ぶ前に、失敗を隠し、ウソをつくようになる。
⑤「叱られるのが怖いからやらない」は、その恐怖心がなくなったとき、ルールを守れなくなる。 

叱ることを考えるときには、ぜひこういったことを見直していただけたらと思います。

明橋大二(あけはしだいじ)

*子育ての悩み、疑問等を明橋先生に聞いてみませんか。

具体的な相談内容をeditor@senyumpress.comまでお送りください。

このページの先頭へ