MPOの楽しみ方 ① Malaysian Philharmonic Orchestra

マレーシアでは良心的な値段でクラッシック音楽を楽しむことができます。その楽しむ場を提供しているのが、MPOと呼ばれるマレーシア・フィルハーモニー管弦楽団です。MPOで日本人初めての専任指揮者、そしてコントラバス奏者として活躍する古澤直久さんに「MPOの楽しみ方」を語っていただきます。


クラシック音楽を「文化」として楽しみましょう

KLのランドマークであるペトロナス・ツインタワー、第1タワーと第2タワーの中間、2階にあるのがデワン・フィルハーモニック・ペトロナス、マレーシア・フィルハーモニー管弦楽団(以下MPO)のホームコンサートホールです。KLCCショッピングモールから演奏会場へのプロムナードとなるメインエントランスで天井を見上げると豪華なシャンデリアがあり、華麗なる音楽の世界へ皆様を誘うことでしょう。
ホール内に入るとKLCCの喧噪からは想像もできないほどの静かな空間に、860の比較的ゆったりとした客席があり、ステージ上部にはオーストリアのクライス社製で2977本のパイプを擁するパイプオルガンが威風堂々と設置されています。
ベートーヴェンやモーツァルトなどが作曲した交響曲を中心とした伝統的クラシック音楽から、ハリー・ポッターやスター・ウォーズのような誰でも一度は耳にしたことがある映画音楽、世界的な歌手を招聘してのポップス音楽、4歳以上のお子様も入場できる「ファミリー・ファン・デー」など、あらゆるジャンルの音楽を、MPOではこのコンサートホールでほぼ毎週、年間100回程度の演奏会を行っています。今回はMPO演奏会のほぼ7割を占める「クラシック音楽」のススメをお伝えしたいと思います。
「マレーシアには娯楽が少ない」という声を聞くことがありますが、MPOは少ない娯楽の一つといえるでしょう。さらにクラシック音楽というのは「娯楽」だけではなく「文化」も兼ね備えています。娯楽は退屈することなく比較的簡単に楽しむことができますが、文化はある程度の予備知識がないと理解することが難しいかもしれません。作曲家の生い立ち、作曲した頃の時代背景から、出演者の経歴や演奏技術、色々な楽器のメカニズム、コンサートホールの音響設備などを少し理解するだけで、演奏会をより楽しむことができます。MPOには世界25ヵ国から精鋭音楽家が集まり、それぞれ世界的な名器といわれる楽器を手にして、世界的な指揮者やソリストと共に名演を繰り広げています。来月号ではMPO2019年シーズンにお贈りする楽曲の中からお勧めを紹介させていただきます。

 



 
Profile
古澤直久 Naohisa Furusawa
マレーシア・フィルハーモニー管弦楽団(MPO)の専任指揮者兼コントラバス奏者。4歳でヴァイオリンを始める。桐朋学園大学、ザルツブルク・モーツァルチウム音楽大学を経て、2003年MPOに入団。16年3月、MPO専任指揮者に就任。
 
 
 

2018/12/27 | カテゴリー:MPOの楽しみ方

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