2011年11月-キツツキの巻き その2
先月号「キツツキ(Woodpecker)」の話の続き。フクロウやオウムの仲間もそうだが、キツツキの足は対趾足といって、足の指が前向きと後向きに2本ずつ付いている。第一、四の指が後向き、第二、三の指が前向きだ。これによってふとんを干すときに使うふとん挟みと同じように、両側からガッチリと木の枝や幹を掴むことができる。特に木の幹に穴を開けるのを商売としているキツツキにとっては、この対趾足は重要だ。
キツツキの場合は単にとまるだけでなく、穴を空けてエサの芋虫をほじくり出したり巣を作らなければならない。身体の小さい鳥のように横向きになって幹にとまってコツコツやると木目に逆らう形となるが、縦にとまって木目に沿ってクチバシを打ちこむと、木が木目に沿って割れてくれるのだ。薪を割るようなもので、このほうがよほど作業が合理的にできる。体重を後ろ向きの指に預けられる対趾足はキツツキが幹に沿って縦にとまるには必要なのだ。また強い力でクチバシを堅い木に打ち付けると反作用が働くので、しっかり足場を固めないとエネルギーがロスする。
ここで威力を発揮するのが、ちょっとやそっとで曲がらないキツツキの堅い尾羽である。いわばつっかえ棒の代わりであり、これとしっかりした両足と合わせて3点確保というわけで、反動に負けない安定した姿勢で穴開け作業ができるのだ。
さてそこで疑問に思うのだが、僕がよく行くクアラセランゴール・ネイチャーパークでよく見かけるズアカミユビゲラ(Common Flameback)は、その名のとおり指が3本しかない。第一指がなく、第四の指だけが下を向いているわけだ。あまり使わないために退化したともいわれるが、どうしてミユビゲラの仲間だけが3本指なのだろうか。他のキツツキよりも横木にとまることが極端に少ないといった生存条件があったのかもしれない。
前述のクアラセランゴールでは、ズアカミユビゲラのほか、タケアオゲラ(LacedWoodpecker)やチャガシラコゲラ(Brown-capped Woodpecker)が常連さん。マレーシア森林研究所(FRIM)では、いつもモリアオゲラ(Crimsonwinged Woodpecker)を観ることができる。
2011/11/05 | カテゴリー:自然のはなし








