葡萄酒 百味旅 ~最初のひとくち 想いの滴~

 第1回 キリスト教の伝播とワインの関係

 

最後の晩餐、イエス・キリストはパンを取り、「これがわたしのからだである」といい、杯(ワイン)をとり、「これがわたしの血である」と言って弟子たちに与えた(共観福音書/新約聖書)。その後始まるキリスト教の伝播と共に、ミサの際に必要なワインを造る技術もまた、ヨーロッパの国々に浸透していきました。

 

82Sion-10517423_mlマレーシアでは日本と比べ、ワインがより身近に感じられるのではないでしょうか? 酒屋に行けば、まず目に入るのがワイン。ホームパーティーで皆が持ち寄るお酒といえばワイン。そんなワインを少し勉強することによって、日々の生活が楽しく、また人生が豊かになります。とはいいつつも、いざ勉強となったら、どこから始めていいのか分からないのがワインの世界。まずは、「新世界」「旧世界」という言葉の意味をおさえ、ワインの世界を二分化するところから始めてみると分かりやすいでしょう。
昨今人気のワインといえば、安くておいしいチリやアルゼンチンのワイン、濃厚なオーストラリアワイン、ピュアなニュージーランドワイン、極上のカリフォルニアワイン等々。ワインの世界では、16世紀に始まる大航海時代以降に発見された国々を「新世界」と呼び、それに相反して歴史の遥か昔からワイン造りを行ってきたフランス・イタリア・スペインなどを「旧世界」と呼びます。そして、この新世界と旧世界の特徴的な違いの一つに、「葡萄品種名」がラベルに記載されているか否かということが挙げられます。
新世界のワインには白ならシャルドネ、赤ならピノ・ノワールといった品種名が表示されています。対して旧世界のものには、基本的にワイン名のみが書かれています。自分好みのワインを見つけるために必要なことは、まず自分好みの葡萄品種を見つけることです。品種の個性が分かりやすい新世界のワインを飲み比べ味の違いが分かってくると、少しずつワインが楽しくなってきます。
大航海時代、その船には必ず葡萄の木、その苗が積み込まれました。なぜなら、新大陸における目的の一つにキリスト教の布教があり、ミサに欠かせぬワインを現地調達するためでした。新世界ワインの歴史はすべてここから始まり、今に至っているのです。

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塩見 正道

2016/06/04 | カテゴリー:葡萄酒百味旅

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