葡萄酒 百味旅 ~最初のひとくち 想いの滴~

 第5回 「日本産」と「国産ワイン」の違いって?

少年はその汽車に乗り、果てしない宇宙への旅を始める。銀河鉄道999の作者、松本零士。彼が中学時代に読んだ『大宇宙の旅』という小説が、この物語を生むきっかけとなった。そしてこの小説の著者荒木俊馬。京都産業大学創始者であり偉大な天文学者でもある。戦後十年間、彼は現京都府福知山市夜久野町にて生活し、その美しき星空の町で、この小説を執筆した。

最近、マレーシアでも日本のワインが買えるようになってきました。もちろん当店SIONでも取り扱っています。これらマレーシアで見かける日本のワインは、すべて日本で収穫された葡萄を100%使用し造られています。日本のワイン=日本のブドウ。この当たり前のような話が、日本国内では当たり前じゃない、というお話が今回のテーマです。
日本のワインショップでは、マレーシアと同じく、ワインが生産国ごとに分けて陳列されています。そのなかで「日本ワイン」という陳列棚とは別に、「国産ワイン」という陳列棚が置かれている場合があります。おかしいと思いませんか? 同じ日本のワインなのに呼び方が違うのです。なぜでしょう?
その理由はこうです。ワインの世界では、日本という国は非常にまれな国です。他国(チリなど)で生産された濃縮ブドウジュースを輸入し、砂糖を加えアルコール発酵させた飲料を「国産ワイン」という名で販売することが許されています。「国産ワイン」と聞けば、誰もが日本国内で収穫された葡萄から造られたものだと思うでしょう。実際はそうではないのです。日本国内においては、日本で収穫された葡萄のみで造られるワインを「日本ワイン」と呼びます。今、世界中でブームを巻き起こしているのは、この「日本ワイン」です。
松本零士は言いました。「銀河鉄道999の心が生まれた町、夜久野」。その町は「夜久野高原ぶどう」の産地としても知られています。そして私が生まれた場所でもあります。これまでニュージーランド、インドネシア、パプアニューギニア、マレーシアと人生の旅をしてきました。最後は夜久野で葡萄を、そして日本ワインを造りたい。それが私の目指す終着駅、アンドロメダです。

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塩見 正道

2017/02/13 | カテゴリー:葡萄酒百味旅

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