2011年6月-この人のセニョ~ム 斉藤敏規さん


斉藤敏規さん「喫茶紅葉亭」店主。1968年3月21日生まれ、大阪出身。大学卒業後、表面処理業界の会社で15年間、システムエンジニアとして働く。2007年、ペナンのジョージタウンに「喫茶紅葉亭」をオープン。

 

 

人生一度しかない、リスクを背負って何かやりたい

 

 「味はいいし、女の子がめちゃカワイイ…」と、ペナンに住む知人から聞き、「喫茶紅葉亭」を訪ねると、確かに、ウエイトレスの女の子全員が、レースのついたエプロンを着て、笑顔で応対してくれる。一瞬、「アンナミラーズ」風の印象を受けたが、メニューを見ると食事のセットメニューからお酒のつまみまで、全100種類以上を揃える、本格的日本食レストランだ。今回取材を申し込み、「自分は外には出ない方針だ」と言われたが、後日快諾してくれた店主の斉藤さんが、店の奥から出てきてくれた。

 キャスケット帽がトレードマークの斉藤さん。大学では電子工学を専攻、卒業後はシステムエンジニアとしてずっと理数系畑を歩き、37歳のときに脱サラ。ペナン出身の奥さまの地元で喫茶店を開くことを決意する。システムエンジニアから喫茶店経営へ、180度異なる業種への転進で、一からのスタートを切ることになったが、

 「エンジニアをやっていても、毎年技術が変わるので、一から勉強しないといけないんですね。だから私にとっては、エンジニアも飲食業も同じことです」と斉藤さん。

 根っからの勉強好き。「やるなら日本でやるのと同じレベルの高さで勝負したい」と、飲食関係の本を2,30冊読みこなし、また日本の食品衛生責任者の資格も取得した。

 「ケーキ屋さんのイメージの喫茶店が原点でした。それと、笑顔でお客に接するウエイトレスのいる店。あとは味で勝負のメニューづくり。自分が感じたことをベースに、来た人に喜んでもらえる店づくりを目指しました。」

 2007年にジョージタウンのフットン通りに店舗をみつけ、店のフロアや厨房の設計からインテリアまで、すべて一人で手がけた。ここにも、エンジニア時代の職人としてのこだわりが光る。開店してからは口コミで少しずつ知られるようになったものの、「2年間は利益も出ず、休む暇もなかった。苦しかったですね。何度壁をなぐったことか…」。しかし4年目を迎える今では、「ペナン一」と言われるメニュー(味噌ラーメンにカツカレー、お好み焼き)もでき、固定客も増えた。

 「コーヒーが趣味」と言う斉藤さんに、自慢のラ・マルゾッコ製エスプレッソマシンで入れたイリーのカプチーノをごちそうになる。心温まる、職人級の味でした。

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