2012年4月-この人のセニョ〜ム重松伸司さん

日本人にもっと知ってもらいたいペナンの歴史書を上梓

大阪出身。京都大学大学院文学研究科(東洋史学)博士課程中退。文学博士。現在、追手門学院大学国際教養学部教授。主著に『マドラス物語―海道のインド文化誌―』(中公新書)、『国際移動の歴史社会学―近代タミル移民研究―』(名古屋大学出版会)、『インドを知るための50章』(明石書店)。

 「ペナンは日本の淡路島の半分。そのうちジョージタウンは3平方キロメートル。歴史をたどると、そんな小さな街のなかに、世界からやってきた20を越えるコミュニティが共存していたんです。つまり、小さいけれど、大きな世界をつくってきた。不思議だと思いませんか? だから、21世紀の社会づくりのテーマとして、一つのモデルタイプになるのではないかと思い、調べはじめました。」

 重松さんが初めてペナンを訪れたのは、まだ学生のときの1970年。アジアの街・ジョージタウンのなかに「アルメニアン・ストリート」と呼ばれる通りがあることに興味を覚えたのをきっかけに、85年以降、毎年のように日本からペナンへ足を運ぶようになったという。

 「ジョージタウンにある白亜のホテル(E&Oホテル)を創業したのが、サーキーズ兄弟というアルメニア人です。イランのアルメニアン居住区出身のアルメニア人が、どのような経緯でペナンに来たのか…。1860年代のことですが、彼らはその後、シンガポールはじめ東南アジアの各地でホテル事業を展開するのです」と重松さん。ペナンのE&Oホテルといえば、英国人小説家、サマセット・モームが泊まったホテルとして知られているが、そんな歴史があったとは…。

 「日本人にはもうちょっと、マレーシアのことを知ってもらいたいですね。とくにペナンのこと。世界にはいろいろな文化やライフスタイル、価値感がありますが、ここでは、そうした文化やライフスタイルなどが、しっかりと住み分けができていたんですよ」。

 重松さんのペナン研究の成果は、今年3月に刊行された『ペナンーマラッカ海峡のコスモポリスー』(大学教育出版)にて。ペナンの文化や歴史に特化した書籍は、世界でも初めてのことと評されている。

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コメント

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  • コメント (2)

    • RF
    • 2012年 12月 05日

    @chowk_asia 『ペナンーマラッカ海峡のコスモポリスー』重松伸司著っぽいですね。面白そうなので、発注しました。この人の研究してる文化は、チョウク的ですね。
    http://t.co/bK6Oq0Kj

  1. RT @senyumpress: 2012年4月-この人のセニョ〜ム重松伸司さん http://t.co/kwhMxcaC

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