2012年8月-この人のセニョ〜ム 中本麻衣さん

マレーシア人の自分勝手さは正直さの証当地で「鶏のから揚げブーム」をつくりたい

1985年、北海道札幌市生まれ。体育教師を目指し進学するが方向転換、調理師を目指し卒業後上京し、居酒屋の調理場で働く。英語習得のため、2009年からクアラルンプール、ニュージーランド、オーストラリア各国に滞在。2011年12月、クアラルンプール郊外のコタ・ダマンサラに唐揚げ専門店「からあげジャパン」をオープン。

 「マレーシアで『唐揚げブーム』をつくりたい!」と昨年暮れに、唐揚げ専門店「からあげジャパン」をはじめた中本さん。今年27歳になる、ちゃきちゃきの道産子娘。

 現在マレーシアでは、唐揚げだけを出す日本食レストランは中本さんのお店だけなのだが、なぜ唐揚げにこだわったのだろう。

 「店を出すとき、最初から、日本人になじみがあって身近なB級料理、ファーストフードと決めていた。ローカル相手でどんな料理がいいのかと考えているとき、ふと、『鶏の唐揚げ』が思い浮かんだんです。私自身、母の作ってくれた鶏の唐揚げは大好物だったし、お弁当のおかずには欠かせない、『おふくろの味』ですよね」と中本さん。ちなみに中本さんのお母さまは、地元札幌では名の知れた料理研究家の中本ルリ子さんだ。

 オープン当初は鶏の唐揚げだけで、味付けを変えた10種類のメニューだったが、今では魚の唐揚げも加え、全30種に増やした。シンプルな醤油味のほかに、ピリ辛や甘辛いピーナッツソースなど、マレーシア人になじみのある味付けの唐揚げも好評だ。

 「店の近所に大学があるのでお客のほとんどが学生。みんな『鶏の唐揚げ』を知らないので、説明することからスタート。食べて納得してもらって、そうしたら客が客を連れてきてくれるようになった」。

 友人のほとんどがマレーシア人。会社設立から物件探し、店内のレイアウトなどすべて、マレーシアの友人たちが助けてくれたという。

 「はじめてマレーシアに来たときは、『ハロー』しかしゃべれなかった。中学のときから英語が苦手で通信簿は1ですよ(笑)。それが今ではこうして、マレーシアの人たちとおしゃべりができるようになった。言葉はスゴイ! と思います」。

 暑い国に憧れて、語学留学で選んだ最初の国がマレーシアだった。自分勝手なマレーシア人たちに囲まれて暮らし始めると、その勝手さは実は『正直さの証』であり、人間味のあるものだと感じられるようになった。そのマレーシアに、「骨をうずめたい」と中本さんは言う。

関連記事

コメントは利用できません。

アーカイブ

ページ上部へ戻る