2014年11月-この人のセニョ〜ム 假屋崎省吾さん

konohito「これで完成」というものはなく、飽くなき美への探求心をもち続けることが大切。

華道家。繊細かつ大胆な作風と独特の色彩感覚には定評がある。クリントン元米大統領来日時や、天皇陛下御在位10年記念式典の花の総合プロデュースなどを手掛ける。日仏交流150周年フランス広報大使を務めるなど、国内外のVIPからも高い評価を得ている。着物やガラスの器のデザイン・プロデュースをはじめ、花と建築物のコラボレートとなる個展「歴史的建築物に挑む」シリーズも開催。テレビ・雑誌・新聞など幅広い分野で活躍中。

 假屋崎省吾さんへのインタビューは、すぐに假屋崎さんがクアラルンプール市内で見つけた「美しいもの」を撮影した写真のお披露目会となった。セントラルマーケットで見つけた繊細な刺繍がほどこされた布、バードパークのクジャクや熱帯植物、マジェスティックホテルでのアフタヌーンティー、ハイビスカスをかたどった街灯……。うっかり見過ごしてしまいそうな「美しいもの」に目を止め、感動し、記憶に残すために写真に撮る。「のんべんだらりとしていても美は追求できません。美しいものを肌や目や舌で感じて、脳で吸収し、初めて血となり肉となる。『これで完成』というものはなく、飽くなき美への探求心をもち続けることが大切」。

 今回假屋崎さんが初めて来馬した理由は、アジアのファッションデザイナーの卵が参加するファッションショー「桜コレクション」の審査員を務めるため。自身も着物のデザインを手掛ける假屋崎さんは、ファッションデザインには思い入れがある。「お花もそうだけど、ファッションも自己表現。その人を表します。デザインする人、実際に形にする人、着こなす人、すべてが結集して初めて最高のものが出来上がる。他人の真似や、奇をてらったもの、独りよがりのものはすぐにわかる。若いデザイナーの今後の人生がかかっているわけですから、こちらも本気でいかないと」。

 インタビュー前日には、パビリオンKLの勘八で華道のパフォーマンスを行った。花も花器も現地調達。会場の雰囲気や観客のことなどすべてを計算して、即興でいける。「いけながら、変化していく様子を自分でも楽しんでいます。花火を打ち上げるようなもので、写真でも残せるけど、その場にいて本物を見ることに強みがある。300%力を出し切って、過去の作品のことは考えない。お料理にも似ていますね」。一方で、何日もかけてじっくり造り上げる大作も手掛ける。今年で15回目の目黒雅叙園での個展が、その代表だ。

 最後にマレーシアの感想をうかがった。「マレー、中国、インドの文化に加え、古いものと新しいもの、すべてが程よく融合していておもしろい。戦争という歴史を乗り越えて今の日本との関係があるわけなので、こちらにお住まいの方には、日本の素晴らしさをアピールしつつ、お互いの国を応援し合って、国際人として活躍していただきたいですね!」。

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