2021年7月-この人のセニョ〜ム コー さん

なんでもやってみないと分からない
ひょんな心のはずみと縁が人生を好転!

コー さん

1997年サラワク州生まれ。O型。95年、Universiti Teknologi Malaysia(UTM)に入学。学士、大学院修士課程を02年に修了。02~03年までの2年間、船舶エンジニアとしてジョホール州のMarine Technology Cenreの研究員に就任。05~18年UTMの講師を務める。その傍ら、05年より、日本文部科学省の奨学金制度に応募し、広島大学大学院工学研究科の安川教授に師事、大学院過程を修了。日本で在学中にカメラ及び周辺機器のオンラインショップ「Shashinki」を創業。17年、ジョホール州に実店舗をオープンした。

18歳、SPM(中等教育修了資格試験)を終える頃、進路選択にひどく悩んだという。確かにこの年齢で将来の目標を定められる人なんてほとんどいないことだろう。衝動的にUTMの海洋技術コースへ進学したと言えるほど、なんの気もなく進んだ道。今ではその選択に1ミリたりとも後悔の念はない。これが現在のコーさんの原点となるのだから。

極めて専門的な学科を大学院課程まで修了すると、自ずと就職先も決まってくる。コーさんは、ジョホール州のMarine Technology Centerの研究員となった。周りに比べると給料もよく、初任給では子どもの頃から憧れのNikon一眼レフフィルムカメラを手にした。その喜びは未だに忘れられない。ポートレート、花や虫のマクロ撮影はかけがえのない趣味となった。

勤務先の海洋センターは、国内最大級(全長120m)の曳航水槽をもち、ここではUTMと広島大学が合同で船舶の耐性性能テストなどを行っていた。03年、UTMの講師に就任すると、指導に来ていた安川教授と出会い、彼の勤める広島大学大学院工学研究科入学のため、05年日本へ渡った。

四季折々の美しい風景、慣れない新生活をサポートしてくれる地域の人々との交流、日本での生活は順風満帆。一番衝撃的かつ嬉しかったのは、カメラ機材がいとも簡単にネット購入できること。当時、オンラインサービスといえばエアアジアの発券ぐらいだったマレーシアの市場に向けて、カメラ専門のオンラインストアを開設。05年のクリスマスに「Shashinki」は、産声を上げた。とはいえ、学業に毎日忙しいコーさん。経営は妻のリディアさんに任せた。マレーシアだけでなく欧米諸国からの受注が増え、娘が生まれ、学業、ビジネスと、日本での充実した生活は瞬くまに過ぎていった。

08年、帰国すると再びUTMの講師を勤めながらも、Shashinkiの運営に力を注いだ。取り扱い商品は4万点以上に増え、通常24時間以内配送や支払い方法の充実などサービスの改善も徹底した。17年には実店舗をオープン。人との出会いとカメラをこよなく愛するコーさんにとって、対面での接客は、より顧客の要望に応えられるし、やりがいを感じるという。「ライティングなどの設備が充実したスタジオを併設し、多くの人がカメラに触れ、撮影を楽しんでもらえるような店づくりが今後の目標です」と、コーさん。進路に悩んでいた過去がウソのよう。技術者ならではの緻密なこだわり、趣味と実益を兼ねたカメラライフを謳歌している。

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