ぶどう酒百味旅 ~最初のひとくち 想いの滴~ 第17回

〜最初のひとくち 想いの滴〜

【紫音のおすすめワイン】

大沢 OSAWA ワイン NZホークスベイ地区

ニュージーランド(以下 NZ)南島最大の都市クライストチャーチ。カンタベリー博物館の近くにあった一軒家のレストラン。その調理場で、毎朝ウサギ十数匹をさばいていたのがもう24年前のこと。時が経つのは早い。仕事終わりに立ち寄った図書館で見つけた一冊の本。NZのワイン産地とワイナリーが紹介されていた。その時心惹かれたのが北島にあるホークスベイというワイン産地。ワイン畑の写真がとても美しかった。当時そこにあったワイナリーは36軒。すぐにその全ての住所をノートに書きこんだ。家に帰り手紙を書く。自己紹介とお願い。「来月休暇をとってホークスベイに行く。貴方のワイナリーを訪問したい」。手書きの手紙36通。封筒の数は72。返信用の封筒に切手を貼って同封した。しばらくして届いた10通ほどの返信。「歓迎する」とあった。想いが通じたことに喜んだ。休暇初日早朝、着替えを詰めたバックをバイクに縛り付けた。海沿いの道、潮風の中を走り、南島最北端へ。翌朝フェリーで北島に渡った。2日半かかった。ホークスベイの町に宿をとり、返信手紙の有無に関わらず、数日掛けて全てのワイナリーを回った。見聞きした全てが貴重な体験となった。

【ワインに合わせて】タプナード

あの日から24年が経ち、今自分のレストランでホークスベイのワインを販売している。あの日出会った全ての人への恩返し。そんな想いを込めて、今回はホークスベイのワインを紹介したい。それが写真にあるオオサワ・ワインズのシャルドネ。日本人の大沢氏が自社畑で作るワインの最高峰。溢れ出す果実と花畑の香り。心地よくフレッシュな酸味。濃厚でリッチな味わい。「百聞は一飲にしかず」。是非一度飲んでいただきたいワイン。自信をもってお勧めする。

白ワインに合う簡単な料理。誰でも作れるもの。今回は「タプナード」を紹介したい。南フランスのプロバンス地方を発祥とするオリーブを使ったペースト。焼いたバゲットに付けて良し、魚のソテーに添えて良し、サラダにのせてもパスタに絡めてもいい。私のレシピはいたって簡単。黒オリーブ60g、アンチョビ10g、ケイパー10gとオリーブオイル70mlをミキサーで回すだけ。細かく刻んだ材料にオリーブ油を混ぜるだけでもいい。もっと塩気が欲しければアンチョビを、酸味が欲しければケイパーを増やせばいい。コクが欲しければ粉チーズを、香りが欲しければバジルを足せばいい。アレンジ自由、それがタプナードの魅力。お試しあれ。

【シェフの一言】

オリーブオイルは必ずエキストラバージンを!

塩見 正道  プロフィール

元パプアニューギニア日本国大使館の公邸料理人。日本ソムリエ協会認定のソムリエでもある。現在、アラダマンサラ地区にて、葡萄酒百味処紫音を営む。「シェフ+ソムリエ×マレーシア」な日々を過ごす。

B-1-16, Block B, Jalan PJU 1A/20A, Dataran Ara Damansara, 47301 PJ
Tel: 03-7840 0632

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