ぶどう酒百味旅 ~最初のひとくち 想いの滴~ 第5回

  • 2019/2/7
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【紫音のおすすめワイン】
ダウ ファイン ルビー ポート(ポートワイン/酒精強化)
産地:ポルトガル北部 ドウロ地方 


 
 好きな戦国武将は誰かと問われ、「織田信長」と答える方も多いのではないでしょうか? かの武将がその色を見て「まさに血のようだ」と評し愛したとされる赤ワインは、当時ポルトガルからもたらされたもので、「珍陀酒(ちんたしゅ)」と呼ばれていました。ポルトガル語で赤ワインのことを「ヴィニョ・ティント」と言います。この「ティント」の響きが「チンタ」となり、「珍陀酒」と呼ばれるようになりました。そして信長が愛したこの「珍陀酒」こそが、実は今回ご紹介するポートワインでした。ポートワインを口にしてまず感じるのはその上品な「甘さ」。発酵途中の赤ワインにブランデーを加え、アルコール度数を上げ発酵を止める。できあがったワインは甘く、熱と酸化、腐敗に強い(だからこそ、赤道を超える大航海に耐えることができた)。一般のワインとは一線を画すこういったワインを「酒精強化ワイン」と言います(スペインのシェリー酒もその仲間)。このポートワイン、食後酒として世界中で愛されています。

 
 

【ワインに合わせて】

 

 当店の看板メニューである「豪州産牛タンのシチュー」には、たっぷりの赤ワインと共にこのポートワインも加え、しっかり煮詰め仕上げています。この料理になくてはならない存在です(写真は香味野菜と共に10時間煮込んだ牛タン)。赤ワインだけでは角が立つ味わいも、ポートワインを加えることにより、まろやかさと深みをもたせることができます。飲んでよし、料理に使ってよしと、なんとも重宝しています。さて、話は少し飛びますが、日本酒には「純米系」と「本醸造系」というものがあります。米と米麹と水だけで造るのが純米系であるのに対し、本醸造系というのはそこに「醸造アルコール」というものを加えます。醸造アルコール、簡単に言えば「焼酎」のことです。この「焼酎添加」という醸造技術が見いだされ受け継がれてきた背景には、味を引き締めるという意味合いはもちろんのこと、腐敗防止という大きな理由がありました。ポートワインにブランデーが加えられている歴史的理由もそこにあります。意外なところに共通点ありです。
 
 

【塩見さんの一言】
織田信長が日本で最初にワインを飲んだ日本人だった? なんて話。真相はともかく、ロマンがあって私は好きです。

 


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