わくわく!マレー語の暮らし ハティハティ 気を付ける

わくわく!マレー語の暮らし

hati-hati ハティハティ = 気を付ける

2月ですね。日本では風邪に気を付けて、寒さに気を付けて、雪道に気を付けて、と、この言葉をたくさん使うことでしょう。冬だけに限らず、春の花粉症、夏の暑さ、秋の食べ過ぎ、時候の挨拶と言っても過言ではないかもしれません。他には忘れ物に気を付けるとか、人の迷惑にならないように気を付けるとか、日本人の“気”は偉大です。

今月のタイトルを見て、あれ?先月号にも「jaga diri baik-baik(ジャガディリバイッバイッ)=気を付ける」って出てきたのに?と思った方は、よく“気”が付きましたね。こちらの「気を付ける」は「自分の世話をする」というニュアンスが強いです。風邪をひかないように身体に気を付けるなら、こちらを使います。

一方「hati-hati」は「危険なものに注意する」というニュアンスです。マレーシアではこれから運転する人にこの言葉を言いますし、また道路の電光掲示板などでもよく見かけます。明確な使い分けがキッチリ決まっているわけではありませんが、ニュアンスの違いを感じとっていただければと思います。ちなみに、日本ほど「気を付ける」という言葉を頻繁には使いません。「忘れ物に気を付けて」ではなく「忘れ物しないで!」と言うからです。

さて、おもしろいのはこの語源です。「hati=①こころ」という意味なのですが、もうひとつ体のある部分も表します。もちろん心臓だと思うでしょう?ところが「hati=②肝臓」なのです。肝臓は人の体で一番大きい臓器だそうですよ。マレーシアでは、この肝臓が心なのですねえ。そしてhatiを使った熟語がたくさんあります。よく使うのは「baik hati(バイッハティ)=心が良い⇒優しい」です。また、日本語の感覚でも理解しやすいのは「keras hati(クラスハティ)=心が固い⇒頑固な」「susah hati(スサハティ)=心が難しい⇒悩む」など。逆に日本語と異なるのは「sakit hati(サキッハティ)=心が痛い⇒気を悪くする」で、悲しい心持ちではなく、怒っている感情となります。かつて私は間違って使っていて、日本語クラスで宿題をやってこない学生に「サキハティ〜(悲しいわ〜)」と軽く言ったことがあったのですが、学生はビビったことでしょう。

言葉にも運転にもコロナにも、気を付けるべきものがたくさんある世の中ですが、皆様どうぞ肝臓をご自愛くださいませ。

サフィヤ  プロフィール
2012年にマレー系マレーシア人と結婚。KL郊外に住み、夫の家族や親戚、ご近所付き合い、モスクでの交流など、マレー語に囲まれた暮らしをしています。

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