わくわく!マレー語の暮らし Kita jaga kita キタ ジャガ キタ

わくわく!マレー語の暮らし

Kita jaga kita キタ ジャガ キタ

 2020年を振り返って1つ言葉を選ぶなら、私はこれを選びます。と言いながらも、今回は適切な日本語訳が決められず、訳なしのタイトルになってしまいました。
去年の6月号では「Dudukdirumah(ドゥ ドゥッ ディ ルマ)=家にいよう」というフレーズを紹介しました。これが去年を代表する言葉になりそうでしたが、その後状況が良くなったり再び悪くなったりするなか、最低限自分の身は自分で守るという、マスク着用や手洗いなどが日常生活の一部になっていきました。そうして毎日のニュースや、首相演説、SNSのハッシュタグなどで頻繁に登場するようになったのが、タイトルのKita jaga kitaです。
kita=私たち」「jaga=気を付ける・世話をする」で、つまり、自分たちのことは自分たちで気を付けよう、自分たちの世話は自分たちでしよう、ということです。実はこのkitaに大きなポイントが隠れています。マレー語には2種類の「私たち」があって、①kita(キタ)=話し手も聞き手も全部含めての私たち、②kami(カミ)=聞き手を含まない私たち。例えばここに私と夫とAさんがいるとしましょう。私が「Kita makan※1」と言えば、3人で食べることになります。しかし私と夫は家でごはんを食べると言いたい時は、「Kami makan」と聞き手のAさんを省いて言わなければなりません。簡単だと思っていたマレー語、これだけは少々複雑ですね。このkitaを使うことで、全国民の一体感を表しているのかもしれません。
jagaも日常生活でよく使われます。「Jaga diri baik-baik※2(ジャガ ディリ バイッバ イッ)=気を付けて」という表現は、これから田舎に帰る人に言ったり、仕事に向かう人に言ったりします。また、「Jaga anak(ジャガ アナ)=子供の世話をする」「Jaga cucur (ジャガ チュチュ)=孫の世話をする」もよく聞きます。特に私の周りの60代以降の方々は、孫の世話を任されて忙しそうにしている人が多いです。
去年の9月頃の首相演説では「Kita jagakita bah」と、最後に「バ~」が付いていました。「バ~」はサバ州の方言だそうです。私はこれが頭から離れない…。皆さんの頭の中は「北」と「じゃがいも」になってしまったかもしれませんが、今年もキタ・ジャガ・キタを合言葉に、私たちの健康を守っていきましょう。

※1 makan→食べる ※2 diri→自分自身/baik→良い

サフィヤ  プロフィール
2012年にマレー系マレーシア人と結婚。KL郊外に住み、夫の家族や親戚、ご近所付き合い、モスクでの交流など、マレー語に囲まれた暮らしをしています。

関連記事

コメントは利用できません。

アーカイブ

ページ上部へ戻る