わくわく!マレー語の暮らし otak オタッ = 脳  / otak-otak オタッオタッ = ??

わくわく!マレー語の暮らし

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otak オタッ = 脳  / otak-otak オタッオタッ = ??

食事の前におやつを食べてはいけません、と日本で育ってきた私。そのせいでしょうか、マレーシアで手を出すのを躊躇してしまう食べ物があるのです。それが「otak-otak(オタッオタッ)」です。魚や海老などのすり身にスパイス類を混ぜでバナナの葉で包み、蒸したり焼いたりしてあるもの。otakには「脳」という意味がありますが、これはどうやら同音異義語の類で、食べ物のotak-otakとは関係ないようです。

この魚のすり身、日本人ならビールのお供にと思うでしょう。しかし、マレー大衆食堂(私の定義は、マレー系ばかりいるマレー料理の店。妙にカラフルなプラスチックのお皿とコップ。半分野外。安い。年代物のテレビが置いてある)へ行くと、まず何もないテーブルに置かれる古びたカゴ。そこに入っているのがotak-otakなのです。食事前の手持ち無沙汰の時間に食べるためのようで、食事が運ばれてくると、そのカゴは下げられてしまいます。マレー系にとってotak-otakはスナックとのこと。食事前に、まずおやつ。それも2つ目3つ目と手が伸びてしまう魅惑のおやつです。ちなみに食べた分だけお金を払う仕組みです。

ところが中華系の人に聞いてみたら、otak-otakを卵料理に入れるそうで、調理法は茶碗蒸しにそっくりです。otak-otakを包んでいるバナナの皮をはがして皿の上にのせ、卵液(ダシじゃなくて水を混ぜる)をかけて蒸すだけとか。ちょっとアレンジを加えたら“エスニック茶碗蒸し”なんて命名ができそう。

よだれが出そうになったところで、食べ物じゃない方の「otak(オタッ)」の話も少しばかりしましょう。医学的な脳の意味で使うほかに、「otak ayam(オタッアヤム)=鶏の脳」「otak udang(オタッウダン)=海老の脳」と言うと、「馬鹿」の意味になるとか。日常的に使われる熟語ではありませんが、日本では馬さんと鹿さんなのに、マレーシアでは鶏さんや海老さんなのね、という豆知識として。

さてさて、4つのコラムが載っているこの見開きのタイトルはotak-otakということに、お気付きでしょうか? たくさんのスパイスが混ざり合っているotak-otak。マレーシア人がみんな大好きなotak-otak。メインではないけれど、お腹をすかせた人たちがotak-otakを手にする時の幸せそうな顔。このページを開いている皆さまが、ちょっと脳に刺激を受けながらも、そんな顔をしていることを願っています。

サフィヤ  プロフィール
2012年にマレー系マレーシア人と結婚。KL郊外に住み、夫の家族や親戚、ご近所付き合い、モスクでの交流など、マレー語に囲まれた暮らしをしています。

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