わくわく!マレー語の暮らし tutup トゥトゥッ(プ) = 閉める・消す

わくわく!マレー語の暮らし

サフィヤ  プロフィール
2012年にマレー系マレーシア人と結婚。KL郊外に住み、夫の家族や親戚、ご近所付き合い、モスクでの交流など、マレー語に囲まれた暮らしをしています。

tutup トゥトゥッ(プ) = 閉める・消す 

 「チャイニーズ・ムスリム」と呼ばれるレストランをご存じですか。そのまま訳せば「中華系イスラム教徒」ですが、今やレストランのジャンルを表す言葉となっていて、つまりは「ハラル中華料理」のことです。中華料理といえば豚肉や紹興酒など、ハラルとは縁遠く感じますが、「チャイニーズ・ムスリム」は豚肉を鶏肉に変えただけというような単純なものではなく、独自のメニューも生み出されていて、これがなかなか美味しいのです。

 近所にこのレストランがあって、軽い食事から家族や会社の集まりまで、いつも大勢の人で賑わう有名店でした。が、なんと突然tutupです。コロナ禍の影響でしょうか、事情は分かりませんが、夫と私は「え?トゥトゥッ?!」「なに?トゥトゥッ?」「ほんとに?トゥトゥッ?」「やだ!トゥトゥッ?」と、うろたえてしまいました。日本語とマレー語がごちゃ混ぜの夫婦の会話は、いつもこんな調子です。

 さて、このtutupという動詞ですが、郵便局などのカウンターで見かけたことがあるでしょうか。ditutupと書かれている場合「di-」は受身を表すので、「(このカウンターは)閉められている」となります。「tutup pintu(ピントゥ)=ドアを閉める」「tutup tingkap(ティンカッ)=窓を閉める」など、日常生活でもよく使います。さらに、「tutup TV=テレビを消す」「tutup lampu=電気を消す」「tutup kipas(キパス)=扇風機を消す」など、「消す」という意味もあるのです。tutupひとつ覚えておけば色々使えますね。日本人がマレー語を勉強する時には覚えるべき語彙が減ってありがたいと思うのですが、日本語を勉強しているマレーシア人にとっては大変。
閉める、閉まる、閉じる、消す、消えるなど、使い分けなければなりません。ちなみに前述の扇風機ですが、うちわ、扇子、扇(おうぎ)、換気扇も、全部kipasです。

 ところで、店の前にtutupの文字があった時、今日だけ閉めているのか、それとも閉店してしまったのか、どちらでしょう。もし大きく電話番号の張り紙があったら、それは閉店です。電話番号は基本的に家主や不動産屋さんのもので、さっそく次の借り手探しが始まっているわけです。ああ、目まぐるしく変わっていく世の中で、強くたくましく生きていかなければ。次回は「開ける」のお話をい
たします。

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