アンナ先生の健康アドバイスー第22回 ウイルス性の風邪と抗生物質

ウイルス性の風邪と抗生物質

「抗生剤を処方してください」というお言葉をよく耳にしますが、果たして本当に必要なのでしょうか。上気道の急性炎症で起こる咳、鼻水、くしゃみなどの原因のほとんどが”ウイルス感染“です。このウイルスを退治し風邪症状を治すのは、私たちの体にもともと備わっている”免疫“です。
免疫細胞の主体は白血球。いろいろな種類があり、異物を排除する役割を担っています。従って、 風邪薬はあくまでもつらい症状を軽くするためのもので、ウイルス自体を退治することはできません。

一方で風邪の症状に見えても、原因”細菌“の感染による病気もあります。「ウイルス」か、「細菌」によるものかは、検査を受けない限り判定できません。

私たちの体には何百兆もの細菌がいます。細菌は悪いものだけではなく、体のためになる物質をつくる良い細菌もいます。体に良くない細菌が侵入しても、健康で体力があれば免疫が働き、過剰な増殖や活動を抑え込むので実害はありません。しかし、体力が落ちて免疫力が弱くなると、症状が悪化します。その際、症状を抑える薬のほかに、細菌を退治する薬が処方される場合があり、それが「抗生物質」です。名前の通り、体に悪さをする生物に抗うための薬です。つまり抗生物質は細菌に対する薬で、ウイルスには効きません。ウイルス性の風邪には不要なのです。

「風邪気味だから、家に残っていた抗生物質を念のために飲む」は、もってのほかです。効かないばかりか体に必要な菌にまでダメージを及ぼし、体調を崩すことにもなりかねません。適切な医療機関のアドバイスに従い、服用するようにしましょう。

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アンナ先生プロフィール
アイルランド・ダブリン大医学部卒(MBBCHBAO取得)。小児科、産婦人科、麻酔科、救急科、皮膚科、整形外科での経験を経て、2018年にのぞみクリニックを開業。自身も母親という立場から、こどもや女性にも優しいクリニックが信条。

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