麦粒腫(ものもらい)と霰粒腫はともに、まつ毛の根元やまぶたに起こり、特にこどもに多く見られます。麦粒腫はまつ毛の根元に細菌が感染するのに対し、霰粒腫はまぶたの裏にある脂肪を分泌する「マイボーム腺」が、慢性的に炎症を起こした状態をいいます。
感染は次の流れで起こります。
皮脂の過剰分泌
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毛穴のつまり
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毛穴がつまり細菌が増殖
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細菌が増殖し炎症をおこす
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感染へ
症状によって異なりますが、5日から長くて3ヵ月ほどで治ることがほとんどです。しかし、不衛生な環境、栄養不足、慢性結膜炎などの病気が原因で再発の恐れもあります。他人には移りませんが、清潔を心がけるなどの注意が必要です。予防法としては
①目の周りを清潔に保つ。
②コンタクトレンズ使用時は正しく洗浄する。
③目が乾燥したら、人工涙液などで保湿する。
④免疫力を高めるため十分に休息しストレスを抱えない。
麦粒腫になりそうな予兆があれば、その部分をホットタオルなどで温めると余分な皮脂のつまりが解消され、感染を避けることができます。ただ、すでに痛みや炎症がある時は温めるのを避けましょう。小さな腫れは自然に治ることが多いので、数日ご自宅で様子を見ても大丈夫ですが、いつまでも症状がよくならないときは、医療機関へ受診してください。