デング熱は、デングウイルスによる感染症です。感染した蚊にかまれてから3~14日後、ほとんどの方が4~7日の間に発症します。
初期症状は発熱、頭痛、目の奥の痛み、全身の筋肉痛、関節痛、倦怠感です。熱は40~41℃に上がることもあり、2~7日間継続します。発熱後3~4日後には痒みを伴った発疹が胸部や四肢に広がることもあります。まれに、嘔吐や食欲の減退もあり注意が必要です。
現在デングウイルスの特異的な治療法はなく、対症療法が主体となります。また、有効な抗ウイルス薬がないので、これらの症状が現れた場合には、直ちに近くの医療機関で受診してください。
次に、蚊の繁殖やかまれないための対策をご紹介しましょう。
①花瓶や水を溜めている容器は小まめに水を取り替えて、花瓶の内側や植物の根も洗い、蚊の卵を取り除く。
②戸建てなら、週に1度は排水溝や雨どいに詰まったものを取り除き、漂白剤や殺虫剤を撒く。
③蚊が室内に侵入しないように網戸を設置し、睡眠時は蚊帳を使うようにする。
④外出時は蚊よけスプレーをかけるかパッチなどを塗布する。蚊が発生しやすい明け方や夕方に外出する際は、長袖、長ズボンを着用する。
⑤蚊が好みそうなベッドの下やソファー、カーテンの後ろなど暗い場所に虫よけスプレーを撒く。
このほか、蚊は非常に敏感に熱を感知します。暗い色が熱を吸収し、明るい色が熱を反射する傾向があります。蚊は暗い色に引き寄せられるので、暗い色の服を着ることを避けましょう。