マレーシア最新芸術事情 2020年2月-阿部寛主演のマレーシア映画が公開

  • 2020/2/1
  • マレーシア最新芸術事情 2020年2月-阿部寛主演のマレーシア映画が公開 はコメントを受け付けていません。

%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-1

阿部寛主演のマレーシア映画が公開

昨年、その制作発表記者会見の様子が報道されていた、阿部寛海外初主演映画『The Garden of Evening Mists』(中国語タイトル『夕霧花園』)が、遂に1月16日にマレーシアで公開となりました。 この作品は、アジアの優れた小説に与えられるマン・アジアン文学賞を受賞したマレーシア人作家のタン・トウワンエン(Tan Twan Eng)による英語の同名小説を原作に、香港・台湾で活躍するマレーシア人女優アンジェリカ・リー(Lee Sin-je)、台湾のベテラン女優シルビア・チャン(Sylvia Chan)、TVの人気シットコムシリーズ『プア・チュウ・カン』(Pua Chu Kang)やハリウッド映画『クレイジー・リッチ』(Crazy Rich Asian)などでマレーシアでも知られるシンガポール人女優タン・ケンファ(Tang Kheng Hua)をはじめ、イギリス人の脚本家、台湾人の監督と、非常に国際色豊かな作品となっています。 昨年10月に行われたアジア最大級の映画祭・釜山国際映画祭で世界初上映、その後台湾の金馬奨(ゴールデン・ホース・アワード)では9部門にノミネートされ、香港や台湾で商業公開。そして先月、物語の舞台であり撮影も行われたマレーシアで、満を持しての公開となりました。 共産主義者による反英闘争が過激化し、マレー全土に緊急事態が宣言(1948年)されたマラヤ危機真っ最中のマレーシア。物語は第二次世界大戦下にキャメロンハイランドで日本軍の捕虜となり妹を失った女性と、日本人庭師との葛藤、交流そして禁断の愛を描くものですが、1940年代~50年代という、独立前のマレーシアの劇的な時代をとても上手くまとめた作品だなという印象を受けました。また、国際的なチームによって作られたにもかかわらず、そのディテイールからもマレーシアへの想いを感じられたのが驚きでした。 8月31日の独立記念日が意味するところの「独立」は、単に1957年のイギリスからの独立を指すのではなく、長きにわたるイギリスの植民地支配から、そこに入り込んできた日本による3年強の占領、再びイギリスの保護領となった後のマラヤ危機、そして迎えるマラヤ連邦独立と、この一連の流れをもって成し遂げられたと捉えられており、今も繰り返し語られ続けているものです。 残念ながら、この映画が日本で公開されることはないでしょう。でもマレーシアに暮らす日本人の方々には、ぜひ観ていただけたらと思いました。全編を通して、英語のセリフにも英語字幕が付いていますので、少し見やすくなっているかと思います。

アティカ

関連記事

コメントは利用できません。

アーカイブ

ページ上部へ戻る