マレーシア最新芸術事情 2020年12月-マレーシア色強めの第32回東京国際映画祭

マレーシア最新芸術事情

マレーシア色強めの第32 回東京国際映画祭

去る10月31日〜11月9日に開催された東京国際映画祭(TIFF)。世界中の多くの映画祭がオンラインでの開催を強いられるなか、コンペティションやその他主要部門を中止して新たに立ち上げられたTOKYOプレミア2020部門の32作品をはじめ、日本や世界各国の作品が映画祭会場で上映されました。しかし、当然のごとく海外ゲストの来日は叶わなかったため、上映後のQ &Aのいくつかはオンラインにて行われました。2006年のTIFFにて世界初上映された故ヤスミン・アフマド監督の『ムクシン』は、今年のTIFF開催に合わせて国際交流基金アジアセンターによって4Kデジタル修復され、14年の歳月を経て再上映されましたが、出演者のシャリファ・アルヤナとシャリファ・アレヤもオンラインのQ&Aに登場していました。Q&Aは通常映画祭での上映後20分くらい。どうしても急ぎ足になる感じが否めず、作品関係者の話を直に聞くことができる喜びを感じると同時に、「もっと話を聞きたい!」という気持ちが残ってしまうものですが、オンライン版は40分ほどのゆっくりとしたペースで、この形の方が良いと思われた方も多いかもしれません。

そんななか、超貴重な海外ゲストとして実際に会場に現れたのは、我らが誇るマレーシア人監督、エドモンド・ヨウ氏とリム・カーワイ氏。2017年に同映画祭で最優秀監督賞を受賞したエドモンド監督は、新作『MALU 夢路』がTOKYOプレミア2020部門に選ばれましたが、この作品、マレーシア人キャストの他に永瀬正敏さんや水原希子さんも出演し、音楽はなんと細野晴臣さんが担当といった豪華なもの。Q&Aに登壇した水原さんのセクシーなドレス姿も話題を呼んでいました。また、大阪を拠点としながら世界を彷徨う流れ者、その名もシネマドリフター(自分で命名)のリム監督は、大阪の街とそこに暮らす外国人労働者やその周囲の人々の物語『カム・アンド・ゴー』が同部門に選ばれて大好評。更には、会期中にオンライン配信された座談会「アジア交流ラウンジ:映画の未来と配信」では、是枝裕和監督、東宝常務取締役松岡宏泰氏、Netflixコンテンツ・アクイジション部門ディレクター坂本和隆氏などの錚々たる顔ぶれのなかに堂々参加。マレーシアにおける劇場や配信の現状、また、日本をよく知る外国人として見た日本映画の問題点などを語っていました。

アティカ  プロフィール
あっという間に在マ歴18年。外見も中身もだいぶマレーシア化してきている自分に驚かされている…

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