マレーシア最新芸術事情 -2021年4月 ヒット曲に思うこと

マレーシア最新芸術事情

ヒット曲に思うこと

1986年からTV3が開催しているヒット曲の祭典AJL(アヌグラ・ジュアラ・ラグ)。一般からの投票によって選ばれた12曲が様々な趣向を凝らしたパフォーマンスとなってライブ中継され、最後に優秀な楽曲とトップパフォーマンスが表彰されるというもの。マレー系ヒット曲はフォローできていると自負していた私ですが、どうもこの数年、受賞曲がいまいちピンとこない。3月14日に行われた今年のAJLに至っては、ノミネート曲の大半が未知の世界。その数日前、遊びに来ていたマレー系一家のお母さんと年頃のお嬢さんがTVのAJLのCMを見て、「何これ?全然知らない人ばっかり!」と口を揃えて言ったので、でしょー!?と思わず叫んだ後、何故そうなったのかを考え、私の重要な情報源である息子たちがマレー語のヒット曲を追わなくなっていたことに気がつきました。KLっ子の彼らの世代に流行っているのは、マレー語ならアンダーグラウンドのラップ、そして欧米のヒット曲とK-Popに変わっていたのでした。

K-Popといえば、女子生徒から圧倒的な人気のBLACKPINKの曲が体育の授業で使われていたり、今や世界的大スターとなったBTSに至っては、インドネシア人と思われる女性ファンの一部がテレグラム上で「BTS教」という宗教もどきのチャンネルをつくってしまった(アンチBTSの仕業という噂もあり)ことがマレー系のファンやその家族、友人達にも影響を及ぼし、ちょっとした騒動でした。アメリカの人気TV番組や先日のグラミー賞でのBTSのパフォーマンスを見ていると、アジアのアイドルグループがここまで来たか、と感慨深いものがあります。

そんな折、何故か大人気の韓国ドラマにハマることができない私は、Netflixで木村拓哉主演の『BG~身辺警護人』を何気なく観はじめました。そして、個人的には決してファンではないけれど、やはりこの「キムタク」という人には何か特別な魅力があると改めて感じたのでした。

私が2002年にマレーシアに住みはじめた頃、TV3では『HERO』を放映していました。『ロングバケーション』をはじめ、たくさんの日本のドラマをマレーシアの人たちは観ていました。あの地点から、日本のエンタメはさらに飛躍できていたはずなのに、気付けばもう20年近くが経過し、最も有名な日本の芸能人はあの時のキムタクのまま。「もったいないことをした」という思いが募った週末でした。

アティカ  プロフィール
あっという間に在マ歴18年。外見も中身もだいぶマレーシア化してきている自分に驚かされている…

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