2010年9月-マレーシア最新芸術事情

 マレークラシック映画の世界へようこそ

 先月号の特集は”マレーシアで楽しむ読書の時間“ でしたが、そこで私は、アミール・ムハマッドの”Malaysian PoliticiansSay the Darndest Things“という本を紹介いたしました。実はこのアミール、もともとはライターであると同時に映画監督でもあり、2000年に入ってからのマレーシア映画の新しい動き”マレーシア新潮“ の最初の波を起こしたともいえる人物です。彼のドキュメンタリー(一部フィクションを含むものもあり)作品”The Big Durian“や”The Last Communist“、”Village People adio Show“は日本を含む海外の国際映画祭でも数多く上映されましたが、後者2作品はマレーシアでは上映禁止、”The Big Durian“もほぼそれに近い状態となっています。なぜ上映禁止なのか!?ということを書き始めると、本題に入れなくなってしまうのでまたいつかお話しますが、すべての作品はDa Huang Picturesのサイトで注文可能ですので、ご興味がおありの方はぜひチェックしてみてください。

 さて、そのアミールが最近力を注いでいるのが、執筆・出版活動です。07年にMatahari Books を設立し、ノンフィクションやフィルムに関する書籍を出版し始めました。ヤスミン・アーマッド監督逝去後、誰よりも早く彼女の作品に関する本”Yasmin Ahmad’s Films“を執筆・出版したのも彼でした。そのアミールが新たな本を出版いたしました。題して、”INTRODUCTIONTO 120 MALAY MOVIES“07年から収集しはじめた200本以上の古いマレー映画のVCDを鑑賞した彼は、そのなかから厳選した120本の作品に関して、その撮影方法や作品に登場してくる歴史的イベント、映画スター、作品中に描かれる性や封建制度と政治、宗教、民族性そしてそれぞれの監督の特徴など、多岐にわたって検証し、映画の中に描かれた世界と私達の暮らす現在のマレーシアとの比較を試みています。

 皆さんもご存知かもしれない伝説の映画監督P.Ramlee の作品はもちろんのこと、かつてはマレーシアのラスベガスそしてハリウッドだったシンガポールにて、またその後クアラルンプールにて製作されたマレーのクラシック映画を、この本をガイドブックとして鑑賞してみるのもよいかもしれません。先月号で紹介されていた、Silverfi shbooks というバングサの本屋さんでのみ販売中です。

アティカ

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