2012年10月-マレーシア最新芸術事情

マレーシア初の3D映画登場!

 特殊効果を駆使した映画作りで有名なKRUスタジオが、なんとマレーシア初の3D映画を発表しました!3Dであるからには、アクションもの?それとも『貞子』3Dなみのホラーものかっ?とワクワクしながら詳細を調べてみると、かなり地味目な内容で逆に驚かされました。そのタイトルは“29 Februari”。日本占領下で両親を亡くし、孤児院に入った2月29日生まれの主人公ブディが、その後中華系の女子リリーと恋仲になるも、両親に縁談を固められてしまった彼女は逃げ出し、その後彼は40年間彼女を諦めきれずに探し続けるという話で、その40年の間にマレーシアで起こった、国家独立や暴動事件など大きな出来事を彼が目撃したという形で物語が進んでいきます。

 というわけで、ホラーやアクションものが好きなマレーシアの人にはあまりピンとこないらしく、初の3D映画で、ストーリーに合わせて独立記念日の時期に公開したにも関わらず、ちっとも話題に上がっていないのが実情です。ところでこの映画を作ったKRUはもともと3人兄弟で成るユニットの名称です。90年代に、そのころまだマレーシアでは他に類を見なかったヒップホップのような新しいジャンルで一世を風靡し、その後はプロデューサーとしても数々のヒット曲を飛ばしました。

 2000年代に入り、映画作りにその活動の比重を移行してきた彼らは、当時最先端のCGをふんだんに用いたアクション映画、その名もスパイダーマンならぬ『チッチャッマン』(チッチャッはヤモリの意)で国民の度肝を抜きました。『チッチャッマン』はおそらくかなりの興行成績を収めたと思いますが、今回の“29Februari”は興行収入的にはあまり芳しくない結果となりそうです。

 ただ、おそらくKRUが常に追い求めるのは、彼らの発表するものが‘マレーシア初’であるということだと思うので、誰よりも先に発表することが大事だったのでしょう。そんなKRUは特殊効果を専門に扱うKRU大学をも、プトラジャヤに作ってしまったのだそうです。

アティカ

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