2013年5月-シルバーリーフモンキー 

  • 2013/5/5
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クアラセランゴールに行くと、シルバーリーフモンキー(Silver leaf monkey)を見ることができる。テナガザルほどではないが手足が長く、長い尾がある(テナガザルは尾がない)。体形が示すように、似た場所に生息するカニクイザルに比べると樹上性が強い。灯台のあるブキ・メラワティの丘にいる群れは人擦れしており、観光客にエサをねだりに来るので、近くでじっくり観察することができる。

大人の体色はその名の通り銀ネズミ色だが、不思議なことに赤ちゃんの時だけオレンジ色をしているのだ。森の中でも見つけやすいためという説明もなされるようだが、ほかのリーフモンキーの仲間ではこういうことはなく、なぜこの種だけなのか不思議である。

リーフモンキーはラングール(Langur)とも呼ばれ、南アジアや東南アジアに分布している。マレーシアにはボルネオも含めシルバーのほかクリイロ、ダスキーなどリーフモンキーが何種類か生息するのだが、このうちクリイロリーフモンキーの毛色がシルバーリーフモンキーの赤ちゃんの毛色に似ているのだ。この2種の進化の過程に何か理由が隠されているのかもしれない。

さてオレンジ色の赤ちゃんが成長の過程でどういう段階を経てシルバーになるかという問題だが、全身が一度に変わるのではなく、脇や脚、背中など比較的下半身に近い場所から少しずつ上半身に向かってシルバーになってくるのだ。幼稚園ぐらいから小学生ぐらいの成長途上のサルを何頭もじっくり観察していると、パラパラ漫画をみるように変化の仕方が分かってくる。

シルバーリーフモンキーは隣接するネイチャーパークにも住んでいるのだが、こちらの群れは、人をみると「オウッ、オウッ」という警戒音を発し人を近づかせない。いつもと違う場所で出会うと飼い猫などでも飼い主に対して警戒した様子をみせることがあるが、シルバーリーフモンキーの行動もこうしたテリトリー意識に基づく行動のたぐいだと考えられる。

伊藤祐介

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