2013年9月-ブッソウゲ

マレーシアの国花であるブンガラヤ(Bunga Raya)。やや朱色がかった鮮やかな赤の大きな花で、熱帯の花というと真っ先に思い浮かぶ人も多いと思う。公園や庭などにもよく植えてあるので見かけたことのある人は多いだろう。和名はブッソウゲ(仏桑華、Hibiscus rosasinensis)というが、墓前に供える花として利用されてきたからだという。そういえば彼岸花も真っ赤な花を咲かせるし、死者にまつわる点で共通点がある。

ブッソウゲの花びらは5枚で、黄色い雌しべと雄しべが一緒になった蕊柱(ずいちゅう)がニョキッと突き出ているのが特徴。コップ洗いの丸いブラシのように見える部分がそれだ。蕊柱は効果的に受粉するためにあるらしい。

ハイビスカス(Hibiscus)と英訳されているが、実は「ハイビスカス」というのは種名ではなく属名(日本語ではフヨウ属)であり、単なるハイビスカスという名の植物は実は存在しない。存在するのはすべてハイビスカスなんとやらである。ちょうど「マグロ」という種名の魚はおらず、いるのは「クロマグロ」や「キハダ」、「メバチ」だというのに似ている。ブッソウゲは英語では”Chinese Hibiscus“とか”Chinese Rose“と呼ばれることもある。

フヨウ属(ハイビスカス属)にはいろいろな種類があり、韓国の国花となっているムクゲ(Hibiscus syriacus)やロゼル・ジュースやハイビスカス・ティーにするロゼルも含まれている。マレーシアと韓国は共にハイビスカスを国花にしている仲なのだ。減産を迫られているたばこ農家の転作作物として注目されるケナフもハイビスカスだ。ケナフは紙原料や繊維板、動物飼料として利用される。

伊藤祐介

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