2022年11月-この人のセニョ〜ム 阿部 博一さん

アジアサッカー界の底上げに寄与する
意外な功労者

阿部 博一さん

東京都出身。幼少期からサッカーに触れ、大学卒業後、現V・ファー
レン長崎に入団。プロ契約を結ぶ。引退後は米国の大学院で学ぶ。日本のシンクタンクを経て、2016年10月マレーシアにあるアジアサッカー連盟に籍を移し、現在は「審判部」所属。審判の育成やマネージメント、スケジュール管理などを行い、日夜研鑽を積む。
*アジアサッカー連盟
(英語名:Asian Football Confederation略称AFC)

現在阿部さんは、マレーシアに本拠地を置くアジアサッカー連盟(以下AFC)に在籍している。AFCとはアジアと豪州を含む国と地域の47のサッカー協会を統括する国際機関で、ワールドカップのアジア最終予選、チャンピオンズリーグ等を所管している。

かつて阿部さんは、プロサッカー選手として活躍。3年間の選手生活を終えた後、米国への大学院入学を目指し渡米。カリフォルニア大学サンディエゴ校の大学院へ進学を果たし、国際関係学修士号を取得。大学院最後の学期中、東京大学との交換プログラムに参加し、シンクタンクでスポーツ、教育事業のインターンを経て同社入社。スポーツに係る国家プロジェクトに関与。そんな折、スポーツビジネスに興味があった阿部さんの元に、AFCの局員募集の話が舞い込む。いつか海外で生活基盤を持ちたいと考えていた阿部さんは、このオファーにチャレンジし、見事ポストを獲得。

2016年10月、「審判育成アカデミー」立ち上げのプロジェクトマネージャーとしてAFCへ入局。所属先の「審判部」は、アジアにおけるすべての審判業務を管理し、AFC国際公式試合での審判の派遣、審判の発掘、育成を目的としている。

「審判育成アカデミー」は、年2回開催され、47の加盟国・地域から選抜された審判が招集される。午前はトレーニング、午後は座学に充てられる。アカデミー開催中、阿部さんは多忙を極める。更に国際大会があれば、審判の管理の為、帯同する家族とも1ヵ月以上離れた生活を余儀なくされる。

AFCは国際機関でありながらも、本拠地が当地にあることから、半数のスタッフはマレーシア人で構成されていて、往々にして”マレーシア流“で物事が進んでいく。阿部さんは、それに危機感を覚え、自分が所属する部署のスタッフに国際機関に従事する局員としての自覚と、国際水準に昇華させるためのマインドセットの変革を訴え、日々実践している。その効果は部署内に徐々に表れ始めているようだ。 

他方、AFCという国際的な機関に所属している故、当地の文化に触れる機会は案外と少ないという。多忙な阿部さんにとって、マレーシアで生まれた二人の子供たちと過ごす時間は貴重で、笑顔が絶えないという。そんな仲良し家族のために、ここでの確固たる礎を築きたいと考えている。もっとマレーシアコミュニティに積極的に係りを持ち、幼い子供たちにとって、将来、ここが彼らの誇れる「地元」になるように。

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