恭喜發財!

 長い長いチャイニーズニューイヤーが終わり、やっと平常な日々が戻ってきた。昔ながらの風習を大切にする中華系の家庭では、広東、福建、客家とルー ツや信仰する神様によって、その祝い方も様々。チャイニーズに嫁いだ日本人の奥さん達は、それはもう目まぐる しく忙しい日々を過ごすことになる。

 親戚を訪問する前には贈り物の買い出し。これは縁起もので、干 ししいたけなどの乾物や缶詰、みかんなどを買い揃える。皆が同じ ものを用意するので、結局は物々交換になってしまうのだが…。 お客さんを迎える家族は食事や正月のお菓子を用意する。また、紅包(ホン パオ、アンパオ)というお年玉のために銀行へ行き、新札を揃える。紅包は、未婚ならいくつになってももらえるし、 親戚だけでなく、普段お世話になっているガードさんや近所の子にまで、とにかく配りまくるのである。燃やして神様に送る金塊やお札を紙で折ったりと「正月の準備をするのは大変だ!」と、 チャイニーズ妻である日本人の友人は 漏らしていた。

  しかし、我が家の場合はちょっと事情が異なる。まず第一に、私は夫の家族と共に KLで旧正月を過ごしたこと が一度しかない。結婚して一年目だけだ。なぜなら、その後、義姉が離婚し、その事情を根堀り葉堀り親戚に聞かれる煩わしさをきっかけに、義両親が旧正月は海外で過ごすようになったから だ。私達はそれに二度ほど参加したが、それ以外はいつも KLにいる。甥っ子 たちは、義両親について旅行に出、義姉は一人で海外旅行を満喫。2番目の義姉は台湾人と結婚しているので、旧正月はそちらで迎えるため不在。というわけで、私達が親戚訪問などを代わってしているが、義父方の親戚関係との交流はほぼゼロなので、義母方の姉を一日訪ねるだけ。

  初めて家族を代表して伯母さんの家を訪問したとき、私は年始の贈り物の用意をすっかり忘れていた。ケーキを焼いて手土産として持っていったのだが、それが意外と好評で、以来、正月前にケーキを焼くことだけが、私の嫁としての使命となっている。残りの日は私達家族だけでのんびり過ごすのが常だ。中華系の一大イベントにもかかわらず、私にとっては、一番静かな長期休暇がチャイニーズニューイヤー だったりするのだ。

  とはいっても、正月雰囲気に飽きた夫の友人達が、三が日後に三々五々と 我が家に集まってくる。麻雀したり、 カードゲームをしたり。皆が実家から持って帰ってきたお菓子やみかん、花火や爆竹を携えてやってくるので、遅ればせながらチャイニーズニューイ ヤームードがグッと高まる。なんの準備をしなくても、自動的に縁起物が揃うので私はとってもお気楽だ。このような正月ペースを掴み始めた三年前か ら、家中をデコレーションすることだけは欠かしていない。せっかく友達が来るのだから、「紅紅紅!」に家中を飾ることにしているのだ。

 今年は2月 3 日が元旦。正月の飾りを片付ける前に雛人形を出してし まったものだから、我が家は現在ド派手な「赤屋敷」と化している。「桃の節 句が終わったら片付けよう。」ウチの チャイニーズニューイヤーは怠惰な嫁 のせいでまだまだ続いている。

利秀

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