2014年3月-ラウブの洞窟探検記

 新年快楽! と、いうことで。今年も長ぁ〜い旧正月をダラダラと飲んで食べて喋って過ごした我が家ですが。チャイニーズニューイヤー(CNY)といえば、旧暦に従って元旦を決めるので毎年その日にちは微妙に、ときには2週間ぐらい前後することがあるのだが、毎年この時期は暑くて干からびそうになる。元旦から数日経つと、親戚付き合いに飽きた夫の友人が続々と我が家に集まり、しかし何もすることがないので、ゲンティンハイランドへコーヒーを飲みに涼みに行きがてら「運試し」がパターン化していた。

 それにしても…。一体この猛暑、酷暑、灼熱の日々は一体どういうこと !?日本からは寒々しい雪景色、インドネシアからは洪水被害とFacebookなんぞを眺めているとそんな画像が方々から飛び込んでくるというのに、KLでは雨すら降らないではないか !!庭の木々も元気なくげっそりうんざりな様子。全身溶ける思いで横たわりながら、スマホをいじり、冬景色で涼む私に向かって夫が言った。「へぇ〜! キャメロンハイランドとラウブに住む友達が、朝夕めっちゃ寒いって! 12℃って羨ましいな。よし! ラウブの友達のトコに遊びに行こう!」と。

 旧正月3日目の朝、我々は友人宅に向けて出発した。ラウブはパハン州に位置し、KLからは1時間半ほど。小さな丘の頂上に建つ友人宅。マンゴスティンの大木が目印だ。真昼間に到着したものだから、丘の上といえども、やっぱり暑い。うだる暑さにがっかりする我々一家。名物カリーフィッシュを食べてますます汗が。

 そんな我々に苦笑しつつも友人が連れていってくれたのが、「Gua Kecil(小さな洞窟)」だった。ラウブ市街から10kmぐらい離れたところにあるのだが、最終的には道なき道をうねうねと走ること数十分。林を抜けきると同時に立派な岩山がそびえ、ポッカリ大きな口を開けて我々を迎えてくれた。光のある入り口で、各自懐中電灯を持ちいざ中へ。と、入り口に布団やら水、食物が無造作に置かれ、生活臭が漂う。「え? 誰かの家ですか?」との問いに、「いやいや、自然保護のボランティアガイドさんがここで守衛業もやっているんだよ」と友人が笑う。

 中に向かって数メートル行けば、もうそこは闇。何も見えない。友人と娘ちゃんは何度も来ているので、暗闇でも足取りは軽やか。次々に見所を教えてくれる。コウモリがひっそりとお昼寝している姿。ライトを照らして浮き上がる鍾乳石や石せきじゅん筍。間近でこんなに美しいものを見たことがない息子は大興奮! 天然のきらめく水晶を見たときには「ママ! 宝がどっさりあるよぉ〜!」と雄たけび。観音様のような形と化した岩は見ごたえ満点だった。不思議なことに、その場だけカメラのフラッシュが光らず、それに気づいた夫は「そっとしておいて。きっと撮られたくないんだよ。心の中に写しておいて」と、えらくロマンティック。穴を一旦抜けるとそこには樹齢数百年、あるいは千年にもなるうねうねした樹の根っこが広がり、涼しい洞窟内を歩いていて忘れていたが、ここは亜熱帯だったことを思い出す。

 洞窟自体は名前通り小規模かもしれないが、足場も比較的安全で、幼稚園児でも充分歩ける洞窟だった。帰りは小川で水遊び。涼しい夜には花火大会。日帰りではもったいないほど充実した一日となった。

利秀

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