2020年1月-招かれ猿客、去る?去らぬ?

11月号でお話しした猿の一件。落着かと思いきや、原稿を書き終えた数日後に再来した。我々もあの手この手で撃退を試みるが、2ヵ月経った現在も奮闘中なのである。 彼らの行動はだいたい分かってきた。日が昇ると、食べ物をどこからか持ってきて、3階のバルコニーの軒先で家族そろって朝食。ゴミは持ち帰らない。日中はどこかへ消えるのだが、夕方、特に雨が降る日は決まって我が家で雨宿り。政府派遣の猿捕獲隊は、たまに罠を持ってパトロール、「今日は猿来た?何時に来る?」と、頓馬な質問ばかり。一度は罠に掛かったが、スルリと抜け出すほど利口なボス猿にプロもお手上げ。 夫が侵入感知アラームを買ってきた。大きな音にビビッて2度と来ないだろう・・・。夕方、帰宅すると「やられた!」と夫が嘆いている。どうやら、ブザーにビックリしたボス猿は、蓋を開けて電池を取り出しアラームを止めた模様。本体は持ち去り、我が家には蓋と電池が残るのみ。次にねずみ捕り用の粘着剤を軒下に塗って、身動きが取れなくなった猿を捕獲しようと、粘着剤を購入したが、設置する前に蓋が開けられ中身が庭にぶちまけられていた・・・。ヤツらの行動はエスカレートし、車のミラーを2台分外され、ナンバープレートを外され、家に侵入してインスタントラーメンを盗み、庭の水鉢で調理しようとしたのか否か。水没した麺をグッピーが旨そうにつついている。 ある日、隣の家のアストロのアンテナが猿に破壊された。修理の人が2階のベランダで作業中、ボス猿が襲い掛かった。おじさんは落下し、足の骨を折ってしまった。猿はおじさんのスマホを盗み逃亡。鳴らすとどこかの屋根から、呼び出し音が鳴るけれど、消息は不明。 イベントのため、友人と20人分の食事を作ることになった。買い物を済ませ、家に戻ると、キッチンから盗んだニンジンやらお菓子やらが食い散らかされているではないか。掃除を済ませ、キッチンに籠って調理をしていると、ダイニングの方で何か気配を感じた。テーブルを物色する子ザルがこっちを見ている。中華鍋の底をお玉で叩きながら追いかけると逃げて行った。我が家の玄関は両開きのスライドドア。ロックが壊れているので、窓を閉じ、ガムテープで補強した。束の間、友人が不穏を察知し、キッチンから出ると、「いる~!」。見ると、ドアをバ~ンと開けて、こっちをにらみつけるボス猿が・・・。慌てて中華鍋作戦を開始するも、ボス猿は、音に合わせてこちらに向かってくるではないか。私は後退りしながら、ボス猿を外におびき寄せると、素早く室内に戻った。 翌朝、猿一家がバルコニーで朝食中、夫はブレーキクリーナーをボス猿に目がけてスプレーした。やった!目に入って、猿一家は一目散に逃げて行った。ボス猿は病床に伏していたのだろう、しばらく現れなかった。しかし3日後、通常出勤。パチンコで脇腹を狙って打つ!命中!しかし、小石があたった個所をポリポリと掻くのみ、撃退には至らない。 外出時はスライドドアにガムテープを貼り猿の侵入経路を防ぐことが習慣化した夫。私が在宅だというのに、外からしっかりテープを貼るもんだから、監禁されてしまったことも。「猿知恵」では、本家お猿様には勝てっこないのである。

利秀

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