KLのらりくらり徒然草 第137回 ワイルドな動物園

KLのらりくらり徒然草

ワイルドな動物園

年末から年始にかけ、一日当たりの新規感染者数が桁台を突破。自分の生活圏から離れた場所での話題だったものが身近なものに迫りつつあるなか、二度目のMCOへ。

昨年3月のMCOが始まった頃、マレーシア国内の新規感染者数が200人台になった時点で騒然とした。街から人や車は消え、「Stay Home」を実行した。新しい生活に慣れ、段階的に行動制限が緩やかになると同時に、新規感染者数は大幅に増加。にも関わらず二度目のCMCOは国内旅行も可。一日の新規感染者数は、初回MCO時をはるかに超えていたというのに。私もそうだが、恐怖や危機に慣れてしまい、全体的に気が緩んでしまったことが一因だろう。

実際、私も家の周りの散歩だけでは飽き足らず、週に回ペースで、家から1km離れた公園へこどもとウォーキングに出かけるようになった。公園一周で約3.5km、一度の散歩で弱歩く。かなりいい運動になるし、気分も晴れる。だが、平日の早朝でもかなりの人出。まるでデモ行進だ。幸い、この公園はメインの遊歩道以外に小径がたくさんある。我々は人がいない方、いない方へと歩く。遊具では遊べないけれど、散歩だけでも十分楽しめる。やっぱり外は気持ちがいい。

ある日、「国立動物園が運営資金不足なので寄付をしないか」と知り合いに誘われた。長男が小さい頃からよく遊びに行くお気に入りの地の窮地、少しでも協力はしたい。しかしこの「募金団体」の正体がイマイチよくわからない。お金の行方がはっきりしない場合の「寄付」はなぁ…。と、二の足を踏んでいた矢先に動物園が再開した。入場料を支払うことで少しでも足しになればと、我が家のちびっこ人と友人母子と共に、久しぶりに動物園へ行った。

平日の開園直後、ほとんど人影はない。活気がない分、寂れた雰囲気も否めない。テクテク歩いていると変な顔の渡り鳥が無数にいる湖の畔に。長い間来園客がなかったからか、一切我々に警戒することなく、気ままに過ごす。園内をコイツらがうろついている。ダチョウに似た飛ばない大型の鳥が柵の中で餌をつついていると、その餌に野生の猿が忍び寄る。負けじと鳥が奇声を上げて威嚇する最中、しれぇ~っと、先ほどの変な顔の鳥が餌を奪って飛んでいく。この世で最も強い生物は、コイツかもしれない。

やせ細った雄ライオンが横たわっている。やはり餌不足か?飼育員に尋ねると、繁殖期の雄は餌を食べず、雌に与えるんだそう。自然の摂理にホッとした。

鳥が放し飼いにしてある小屋へ。ここにはワラビーもいる。こちらをジッと見据えている。二重扉を閉めて屋外に出たとたん、ワラビー達は柵を越えてさっきまで我々がいたところで飛び跳ね大騒ぎ。入り口にいたカップルは仰天し、入るのを辞め小屋から逃げて行った。

念のために持参していたおにぎりを木陰のベンチで食べた。心配しなくても園内の売店やファストフード店は営業していたが。休憩後、再び園内を歩くも、昼を過ぎると来園客が増えてきたので、我々は動物園を後にした。動物たちの野生化には少々驚いたけれど、その予期せぬ行動がまたおもしろい。MCO2.0が明けたら、また様子を見に出かけよう。

利秀 プロフィール 2001年来馬。チャイニーズの夫との結婚を機に永住を決意。大好きなマレーシアに振り回されつつKLライフを謳歌。現在3児の母。

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