KLのらりくらり徒然草 第146回 マレーシアに惚れBoleh!

KLのらりくらり徒然草

マレーシアに惚れBoleh!

マレーシア生活もこの年末で丸20年になる。大学時代、長期休暇を利用して東南アジア諸国を放浪した。ネットが普及しておらず、旅の情報はゲストハウスに宿泊する旅人から。出会ったばかりの人と食事をしたり、相乗りで移動したり。無防備すぎるような気もするが、危険な目に遭うこともなく、誰からも親切にされた良き思い出しかない。ただ「もっと英語ができたら」と、語学センスのなさに肩を落としたものだ。

大学卒業後1年間をバイトに費やし貯金、語学留学を決めていた。パブに憧れイギリスが希望だったがこの貯金額では半年が限度。少なくとも1年間は海外でと、英語が通じるマレーシアへ。学生ビザも下り、生活費も安く好都合だった。

半年もせず夫と出会った。語学学校修了と同時に帰国か? 今さら遠距離恋愛する自信もなく、かといって即結婚ともいかず。秘書科コースのある短大へ通うことに。卒業するも当時は25歳以下の外国人に就労ビザは下りず。夫はいいヤツだし、マレーシアも大好き。迷っても仕方がないので結婚することにした。

16年前、現在の家に引っ越した。当時は投資目的の転売が繰り返され、ここに暮らすのは5世帯ほど。徒歩圏内のショップロットはまるでゴーズトタウン。今では居酒屋や日本食材が揃うミニマートまでできた。便利になったもんだ。

ショッピングモールができ、コンドミニアムが続々と建つ。昔は「どこに住んでいるの?」と聞かれて答えると、「それはどこ?」と、KL人にさえ聞き返されたが、今では「あそこ便利よね~」と。古い住宅街に囲まれ、安くてうまい飲食店がたくさんあり、市場や商店もたくさんあり庶民的で快適な暮らしができる。

こどもたちも病気知らずで元気に育った。長男と長女は日本なら徒歩圏内のマレー系公立中学へ、次女は上二人も通っていた夫の会社付近の中華系小学校へ。この2年間ほぼ通学はなかったが、先月から徐々に再開し、夫との連携送迎にせわしく、あれだけ嫌で仕方がなかった送迎さえ「これぞ日常!」と、なんだか嬉しい。日本のアニメが大好きなこどもたちは、中国語で友達と最新のアニメ話で盛り上がっている。彼らは「半分は日本人だ!」と、主張するけれど、通学は両親の送迎、買い物もお出かけも保護者付き、電車にもバスにも自転車にも一人で乗ったことがない。半分どころか生粋のマレーシア人ではなかろうか?

昔は「日本へ帰る」と言っていたのに、今では「日本へ行く」と言う。束の間を日本で過ごし、私たちは「マレーシアに帰る」と言う。昔は「お帰り」と言ってた両親が、最近では「いらっしゃい~!」と言う。在馬歴の長い日本人女性は私と同じ心境で、「寂しいなぁ」と嘆きつつ自らのマレーシア人化を誇らしくも思っている。人生の半分をここで過ごしているので、マレーシアじゃないと暮らしていけない気さえするのだから。

関西弁を話す100%マレーシア人な夫と、世界どこへ行っても「你好!」と声がかかるも相変わらず語学センスのない自称日本人な私と、チャンポンなこどもたち。我々が「ナニ人」かは、ちょいと脇に置いといて、自分らしく朗らかにマレーシアを歩んでいきたい。だって、ここでの生活はとんでもないハプニングの連続で飽きることがないんですもの!

利秀 プロフィール 2001年来馬。チャイニーズの夫との結婚を機に永住を決意。大好きなマレーシアに振り回されつつKLライフを謳歌。現在3児の母。

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