2012年7月-Dr.江頭の健康相談

 

 

 

 

狭心症・心筋梗塞の話

 今回は「心臓発作」を起こす代表的な病気、狭心症と心筋梗塞について考えてみます。突然死の原因の約60%が心臓死と言われ、またゴルフプレー中の突然死は中高年が80%以上を占めると言われています。中高年者のゴルフプレー中の突然死の多くは心臓発作が原因と考えられます。それでは、そのような人はそれまで健康だったのでしょうか? 過去に「胸が苦しい」などの症状があった人は約50%(無症状が約50%)で、高血圧・高脂血症・糖尿病などのリスクをもった人が約85%。この結果から、ある種のリスクを持った方に心臓発作が起こりやすいと考えられそうです。つまり、中年以上で「メタボリック症候群」や「生活習慣病」をもった人に主に発症する病気ともいえます。心臓発作の原因は何でしょうか?心臓が正常に活動するためには心臓への充分の血液の供給が必要で、この血液を供給している血管を「冠状動脈」と言います。この冠状動脈に動脈硬化ができると、動脈が狭くなり血液の供給が制限されるようになります。ストレスや脱水などのちょっとしたきっかけで突然血流が途絶え発作が起こります。このような原理で発症する病気には「狭心症」と「心筋梗塞」があります。「狭心症」は血管が狭くなった状態で、時々(主に身体を動かした時)血流不足に陥り胸が苦しいなどの症状が出る病気で、「心筋梗塞」は狭くなった血管が詰まり血流が途絶えて心臓の一部が壊死したものをいいます。心筋梗塞を起こすと10%弱が致命的となるばかりでなく、程度の差こそあれ何らかの心臓機能障害が残るため後の生活に影響が出ます。従って、血管が詰まる前に(狭心症のうちに)診断・治療を受ける必要があります。狭心症の診断には健康診断で受ける安静時心電図検査では診断ができません。最低、運動負荷心電図と心臓エコー検査が必要で、更に疑わしい場合は心臓CTアンギオや負荷心筋シンチグラムを行い最終的には心臓カテーテル検査まで受ける必要があります。結果的に狭くなった血管が見つかれば血管を広げる血管形成術(風船治療やステント治療)で治療します。90%以上の人はこのような方法で治療しますが、10%弱の人が冠状動脈バイパス術を受けなければ治療できません。いずれにせよ大変な病気なので、喫煙者やメタボや生活習慣病を持っている人は中年になったらこの心臓疾患に十分注意が必要で、そのための検査を定期的に受ける事が大切だと思います。

江頭省吾

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2012/07/07 | カテゴリー:【連載終了】Dr. 江頭の健康相談

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