2018年10月-記念日の写真

とあるフォトスタジオでお手伝いをしていたことがある。マレーシアでは結婚式の前にウェディング写真を撮る習慣があり、ひと昔前は、どぎつい色のドレスに身を包み、ゴージャスな書架や宮殿の一室を模した背景布の前で不自然なポーズをとる写真が一般的であった。結婚の挨拶代わりに、本人とは全く別人のようなメイクを施した新郎新婦の写真を山ほど頂いて困ったものだ。
私がいたスタジオは、色とりどりの花が咲くロマンティックなお庭を有した古い洋館で、純白のドレスにタキシードの新郎新婦を撮影する素敵なスタジオであった。そこのオーナーが結婚祝いに、私たちの結婚写真を撮影してくれた。撮影してくれたのは女性フォトグラファー【FB:Jeanlam Photography】。彼女がファインダー越しに捉える被写体の表情はとても自然で柔らかい。彼女はフリーランスになり、妊娠中、産後、フルムーンパーティー(生後1ヵ月のお祝い)など、家族の記念日に撮影してもらってきた。
そのスタジオで息子満4歳、長女満2歳の時、七五三撮影会に参加した。肝心のお参りはしていないのだが、和服での写真はこれからも残していきたいと思っていた。しかし、オーナーが変わり、残念ながらこのサービスはなくなってしまった。
長女が満6歳、末娘が満2歳の時に困った。日本での撮影も考えたのだが高い! どうしたものかと思っていた矢先に、J-Photo【FB:Jphoto for baby and kid’s photo studio】がオープンした。日本人の経営、フォトグラファーも日本人。しかもお値段がとってもお手頃なのだ。
わが家のちびっこは、毎度、写真撮影前までは意欲満々なのに、いざ撮影となると、泣いたり、怒ったり、クズったり。私自身がアシスタントをしていた時もそうなのだが、幼児というものは一旦不機嫌のスイッチが入ると、なかなかご機嫌モードに回復しない。親は焦って、ついつい叱ってしまい、こどもの不機嫌はますますエスカレートしてしまうのだ。こんな時、友人と誘い合っていくと非常に助かる。七五三の頃合が同じ一家と撮影に挑み、総出で場を盛り上げてもらった。写真を見る度、あの修羅場を思い返しては皆で笑っている。
さて、J-Photoでの初撮影時も案の定、娘たちは恥ずかしいのかなんなのか、グズグズと煮え切らなかったのだが、スタッフの方々と友人一家のサポートのおかげでとってもいい写真が撮れた。
今年8月、末娘が満6歳となり、七五三の写真を撮りに再びJ-Photoへ行った。前回から4年も経つが、覚えていてくださり、スタジオに入った瞬間から和やかな雰囲気で、着付けやメイクをしてもらった。着替えまでは順調であったが、いざ撮影となると、案の定、末娘がグズるのだ。「おいおい、またかよ~‼」 私ではイライラしてしまうので、機嫌回復は夫とスタッフの方にお任せした。さすが、慣れていらっしゃる。あの天邪鬼をどうにかこうにか撮影モードへと導いてくれた。
おかげさま、無事撮影終了。こうして、年々増えていく成長記録。自分で撮影した写真の中には「奇跡の一枚」もいくつか存在するが、やはり、プロに撮ってもらう写真というのはひと味もふた味も違い、わが家の思い出として大切にしている。

利秀

2018/10/01 | カテゴリー:KLのらりくらり徒然草

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