2019年1月-中国成都への旅

年末、中国は成都へ家族旅行。私の友人と両親も合流し、計8名での旅。
成都は大都会であった。地下鉄の路線が充実しとても便利。なにより驚いたのは街全体が清潔であること。歩道が広くて歩きやすく、ゴミが落ちていない。日本より、マレーシアよりもきれいと言えるだろう。あちこちに落ちている痰がなければパーフェクトだ。友人が「のどちんこが飛び出るのではないか!?」と描写するほど大声のおっさんを数人見かけたものの、出会う人みな親切で優しく、そして穏やかであった。日本で話題になる「とんでもない中国」とは全く違う。そりゃ、およそ14憶人もの人が暮らす中国から突飛な人々の話題だけを取り上げればとんでもないことばかり目に付くだろう。逆に言えば、1.3億人しかいないのに、日本の方が妙な事件が発生する比率が高いのでは? と思ってしまう。いずれにしろ、たった5日間、成都の一部にしか滞在していない私がとやかく言うのは非常におこがましいのだが、我々にとって、成都はとても居心地のよい街だった。電車に乗れば、こどもや私の両親にサッと席を譲ってくれる。買い物すれば、言葉が通じないというのに、熱心にいろいろと教えてくれたり。ホテルや観光地のみならず、小さな食堂や商店でのシステマティックで丁寧な案内にも驚くばかりだ。地元の人は発券やら会計を携帯一つで済ませるハイテクぶり。何を食べてもおいしいし大満足だ。ただ、この時期はめちゃくちゃ寒い。にもかかわらず、商店も飲食店もコンビニも暖房がないうえドアが開けっ放し。こればかりは常夏暮らしに慣れた薄着の我々にとっては大試練であった。寒すぎる。
成都はどこに行ってもパンダだらけ。まるで巨大な「パンダテーマパーク」だ。毎日5キロ以上は歩いたが、ちびっこは喜々として街中にあるパンダを探し、買い食いしながらテクテクテクテク飽きずに歩いた。広大な敷地を誇るパンダ繁殖基地、世界一大きな楽山大仏、古い街並みを再現した錦里、チベット街、中国寺院、古墳や博物館を巡り、名物の坦々麺や火鍋、ヨーグルトに舌鼓をうつ。
宿は『千と千尋の神隠し』に出てきそうな素敵なホテルだった。5℃。寒空の下、精一杯の厚着で部屋の外の椅子に座り常温のビールを飲みながら喋っていると、隣の部屋に半袖のお父さんと幼稚園ぐらいの娘がチェックインした。ドアを開け部屋の中を覗いた親娘は「WOW!」と歓声を上げる。お父さんの明るい雰囲気と服装、娘との接し方を見て「マレーシア人だな」と推測する。夫が「Where are you from? 」と尋ねた。すると、半袖は「シンガポール」と答えた。夫が「I’m Malaysian」と言うと、半袖は「I’m Ex-Malaysian(私は元マレーシア人です)」と言った。Ex-Malaysian…。「元カレ」みたいな軽いノリでサラリと一言。私はマレーシアに嫁ぎ、人生のおよそ半分をマレーシアで過ごしている。何らかの事情で帰化することがあっても「Ex-Japan(元日本)」と自己紹介することはないと思うのだ。どこぞのロックバンドじゃあるまいし…。
冗談はさておき、遠い異国でわずかに触れた中国文化より、「元マレーシア人」というぶっきらぼうな一言にカルチャーショックを受ける我々であった。
利秀

2018/12/27 | カテゴリー:KLのらりくらり徒然草

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