2019年9月-烏の足跡

幼なじみNちゃんが営む服屋さんの仕入れ旅行に例年通り便乗した。彼女は小2の時の転校生、同時期にU子も転校してきた。私たち3人は中3まで毎日登下校を共にし、放課後はほぼ毎日一緒に遊んだ。高校3年間はほとんど会わなかったのだが大学生の時に再会。深夜のファミレスでお茶をしたり、ボーリングしたりと、週に1度は顔を合わせていた。国内外の旅行を幾度もしたし、結婚後は、年に一度の帰国時に、食事をしたり日帰り旅行したり、短い滞在期間に何度も会う。マレーシアにもたびたび遊びに来てくれ、離れていても頻繁に会う間柄だ。今回はNちゃんとチェンマイで待ち合わせ、バンコクでU子に合流した。
3人の再会を祝しビールで乾杯後、バンコクの夜の街へ繰り出した。Grabを呼ぶと、その車内の冷房はガンガン。週末の夜、大渋滞で目的地まであと2キロだというのに全く進む気配がない。あぁ…。トイレに行きたいな。一度考えるとどうにもこうにも我慢できない。「おしっこ!」と、私は車から飛び降り、ショッピングモールへ駆け込んだ。用を済ませ、GrabのGPSを頼りに後を追うも、近づいたところで車はぐ~んと前へ進む。その繰り返し。結局、私は早歩きで2キロも歩く羽目に。こんな感じで珍事件はいくつもあり(ほぼ私が発端)、大爆笑の旅を終えた。
Nちゃんは日本へ帰国、私はU子を連れてKLに戻った。買い物、観光、バーでの夜景。大人の時間を満喫した。翌日は、お気に入りの中国マッサージ店で疲れた体をほぐす。「タイ式より中国式の方が肩こりには効くねぇ~」などとしゃべりながら車に向かって歩いていると、私の頭の上に、ズンと重みのある、温かで柔らかなものが落ちてきた。「え? 何?」恐る恐るU子を振り返ると、彼女は目を点にし、小さな声で「カラス…」と呟いた。なぜだか、カラスが私の頭を踏み台にして飛び去っていったのだ。不吉な気持ちにもなったが、カラスはスピリチュアル的には縁起ものだとも言うそうで、さほど気には留めなかった。
翌朝、ボーボーに伸びた眉毛をトリミングしようと、電動眉毛シェーバーのキャップを取り外し、ウィ~ンと眉毛に当てた。ジョリジョリ…。ギヤァァァァァ~‼ キャップと思って外したのはコーム。これが無くては眉毛が全剃りになるではないか。遭えなく、私の右眉は「麻呂」と化した。その晩、タイで買ったピアスの金具が取れていたので瞬間接着剤でつけていると…。なんと、ピアスではなく、左手の人差し指と親指がくっついてしまった。こんなことってある?
U子が何やら話しかけてくるが私は上の空。「あ、ごめんごめん、邪魔して。後でいいわ!」と詫びるU子に、左手を見せる。「ん? 何がOKなん?」とU子。いやいや、全くOKではない事態である。あれやこれや試すも接着剤は剥がれない。仕方がないので、カッターナイフで少しずつ接着部分を削り、くっついた指を剥がしたという…。U子は「楽しかったわぁ!」と大笑いで帰国した。
後日、これらの珍話は大ウケで、あらゆる酒の席を盛り上げてくれた。コラムも一本書けた。果たして、カラスは不運なのか幸運なのか。「誰かカラスの雌雄を知らんや」ですな。
利秀

2019/09/01 | カテゴリー:KLのらりくらり徒然草

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