春うらら

  我が家では、もともと3匹の猫を飼っていた。3匹とも、子ども達より長い付き合いである。友人のオフィスで子猫が生まれたのがきっかけだった。母猫は子育てを放棄して逃げてしまったので、飼わないかと聞かれたのだ。毛並みのきれいな子猫をいただき、大切に育てた。大きくなると、毛がすごく長くてふわふわの野良猫とは誰も信じないような美しい雄猫に成長した。名前はガボ。2匹目は夫の会社付近で拾ったトラ猫だ。雌でとっても賢い猫はクリちゃんと名づけた。この2匹は仲がよく、私が日本から連れてきた老ウサギとも仲がよかった。ある日、家に帰ると、2匹の猫が「ニャーニャー」鳴くので付いていくとウサギが死んでいた。床の2ヵ所が温かかった。きっと2匹が見守ってくれたのだろう。その後、現在の家に越してきたのだが、引越しの数週間前、コンドミニアムの駐車場から8階の家まで付いてきた猫がいた。なんだかわからないけど、我が家に居ついてしまったのが、チロルという雄猫だ。

 猫がここまで増えて発覚したのが、私の猫アレルギー。毛の落ちる量が増えたからか。咳こむことも多くなり、咳がひどくなると喘息のような症状が出る。2人目の出産をきっかけに、3匹を庭で飼うことにした。昼間は各々散歩に出かけ、夕方になると戻ってきて我が家で寝るのだ。そのうち、ガボが帰らなくなった。首輪をしていたけれど、美しく人なつっこい猫だから拾われてしまったのかもしれない。クリちゃんとチロルは現在も、朝食を済ませると外に出て行き、雨が降ったり、夜になると家に帰ってくる。猛暑の日はだらりと、家で過ごしている。

 彼らはよく、猫トモを連れてくる。野良猫たちは、しばらく居つくが急にいなくなる。そして、また、ひょっこり戻ってくるのだ。ウサギのような耳をしたウサちゃんと、片足がちょっと不自由なマロンちゃんが我が家の常連さんだ。

 最近になって、チロルが雨の日だけ連れてくる新顔雌猫がいる。息子がカピちゃんと名づけた黒いトラ猫。まだまだ子猫と思っていたのだが…。先週、クリーニングサービスのお姉さんが、物置(元は犬小屋。犬を飼う予定だったが猫がいるのでやめた)のなかを確認せず閉めて帰った。翌朝、中にはカピちゃんがいるではないか!「あらあら、かわいそうに。ごめんよ」とドアを開けると「キィ〜〜!」と私を威嚇してどこかへ逃げていった。うんこされてたら困るので、隅を確認すると…。ん?カピちゃん妊婦やったんか?3匹の子猫が身を寄せ合って眠っているではないか!?チロルは去勢しているので、父親ではないが、この3匹を守るため、いつも物置のそばに寝そべっている。カピちゃんが戻るとチロルはお役ごめんと、いつもの植木鉢のなかに入って眠り始めるのだ。いつまでいるのかわからないが、産後だし、生活が安定するまでは食事付きで部屋をレンタルしてあげるつもりだ…。

 蓮を植えた小さな植木鉢では、蚊が繁殖しないようにメダカのような魚を入れている。この鉢の水を猫達が飲んでいるのだが、今朝覗いてみると、稚魚でいっぱいになっていた。

 ポタッと、黄色いプルメリアの花が水の中に落ちた。目をあげると花々が美しく咲き乱れている。ん?なんでプルメリアにきゅうりがぶら下がっているんだ?植えて5年たつが、こんな奇妙なものを初めて見た。ネットで検索すると、それはプルメリアの実で、弾けると種が出てくるのだそう。う〜ん。常夏で春を感じる今日この頃。

利秀

2011/05/05 | カテゴリー:KLのらりくらり徒然草

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