2011年4月-第6回

 

–叱っていい子といけない子がいる–

 
子どもを育てるときに、叱らないわけにいきません。しかし、子どものタイプによって、「叱っていい子」と「いけない子」がいる、ということが意外に知られていません。

 「叱っていい子」のタイプには二とおりあります。一つは、いい意味で自信があって何事にも前向きな子です。叱られても「自分のために叱ってくれたんだ」と思って、叱られて逆にシャキッとすることがあります。もう一つは、もともと性格的におおらかでのんびりしていて、細かいことにこだわらない子。こちらが一生懸命叱っていてもヘラヘラしていて、右の耳から左の耳へ聞き流しています。だんだん叱っているこっちもあほらしくなって、一緒に笑ってしまう、という得なタイプです。

 ところが逆に「叱ってはいけない子」「叱るのに注意が必要な子」のタイプに二とおりあります。その一つは、気が小さくて臆病な子。ちょっと叱られただけで萎縮してしまって何もできなくなる。このタイプはあまりガンガン叱らないほうがいいです。しかしこういう子は、見ただけでびくびくしていますから、実際にはそんなに叱られることはないし、あまり問題になることはないのです。ところが問題になるのはもう一つのタイプ。意地っ張りで、頑固で、すぐ「どーせ」とかいうカワイクない子です。実は、人一倍ナイーブな部分があって、すでに人一倍傷ついているのですが、それを素直に表に出せない。逆に、意地を張るとか、突っ張るとか、非を認めない、という形で出してきます。そうすると、こいつはちっともこたえとらん! と思って、よけいにガンガン叱ってしまう。となると、すでに人の2倍・3倍傷ついているのに、逆に2倍・3倍叱られて、4倍・9倍傷つく、という悪循環になってしまうのです。非行に走ったり心身症になったりする子は、たいていこういうタイプの子が多いです。ですからこういう子は、あまり頭ごなしに叱らず、まず事情を聞く。そのうえで、教え諭す、という対応が必要なのです。

明橋大二(あけはしだいじ)

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