2011年7月-第9回

 

 -中学生の子。自分の気持ちや考えを話してくれない。どうすれば話してくれるのでしょう。- 

 

<質問>明橋先生、こんにちは。中学生について相談です。第6回の「叱っていい子といけない子がいる」のなかの意地っ張りで頑固なタイプに当てはまります。「まず事情を聞く」とありますが、事情や気持ちを話してくれません。何を考えているのかわからないです。なので、一方的に話をして終わり・・・、わかってくれたのかどうなのか? という感じになります。どうすれば、自分の気持ちや考えを話してくれるのでしょうか?

  <回答>親御さんとしては、何を考えているか分からない、心配だ、というお気持ちはよく分かります。しかし結論から言うと、中学生はふつう、親に自分の気持ちを話しません。ですからお子さんの今の状態は、ふつうの発達段階であって、それほど心配する必要はないのではないかと思います。 

 中学生くらいになると、子どもは少しずつ精神的に自立をはじめます。これを反抗期とも言います。自分は親とは独立した別個の人格であり、親の言いなりにはならない。自分は自分の考えがあり、自分のことは自分で決めていく、という気持ちをもち始めるのです。ですから親が聞こうとしても、自分にとって必要なことしか答えません。一方でこの時期は、親より友だちの方が大切になってきますから、親には話をしなくても、友だちには何でも話しています。そういう時期なのです。 

 お子さんが話をしないのは、ちゃんと精神的自立に向かっているからで、子どもの成長の証です。それは親御さんがここまでちゃんと育ててきたからなので、今までの子育てが基本的に間違っていなかった証拠です。ですから話をしなくても、あまり根堀り葉堀りしつこく聞かない。一声かけて返答がなければそのままほっておく。本当に困ったことがあれば、必ず子どもの方から話をしてきます。それは年に一回か二回かもしれません。でもその時はしっかり話を聞く、ということです。

 

 その場合大切なことは、話の最中で「でも…」「だってあんたも…」とか、反論したり、口を挟まないこと。そうすると子どもは否定されたととって、感情的になり、ケンカになってしまいます。そうなると本当に話をしたいことが話せなくなります。話を聞く時は、こちらの意見はさておき、まずひと通りしっかり話を聞く。その上で、「私はこう思う」ということは伝えていいのではないかと思います。 

 話をしないのは、話をしてもどうせ否定されるだけ、と思っているからかもしれません。そういう時は、肯定的な言葉かけを増やしていく。「あなたなりにがんばったじゃないの」「それはつらかったね」とだけ伝えていく。そうすると自分は認められた、分かってくれたと思って、話しやすくなるかもしれません。 

明橋大二(あけはしだいじ)

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