キャノンいちおし 今月のこの会社 第18回 

ローカライゼーションで低コスト化、迅速、フレキシブルな対応が強み

FLE Malaysia Sdn.Bhd.

企業概要:1993年にシンガポールで「マニュアル制作会社」としてスタート。翌年マレーシアに進出し、FLE Malaysia Sdn. Bhd.を設立。現在中国とタイ、ベトナムなど東南アジア域内にも支社を構える。マニュアル制作のほか、多言語翻訳、グラフィックデザイン、ウェブデザイン、一部広告関連なども手掛ける。
A-08-5 & 6, Level 8, Block A, Skypark @ One City, Jalan USJ 25/1, 47650 Subang Jaya, Selangor
03-5115 0222
www.fle.com.my

みなさんお馴染みの「取扱説明書」。テレビやカメラといった映像機器から、冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、掃除機、エアコンなどの白物家電に、携帯やPCなどの情報家電や車など…、数え始めたらきりがない! 商品を買えば必ず付いてくる冊子が、「商品の使い方を理解するための説明書=取扱説明書」だ。一昔前までは、分厚い冊子の整理場所に頭を悩ませていた人も少なくないだろう。最近はオンラインでサクっとダウンロードできるようになり、冊子も随分薄くなった。
ところで、その取扱説明書は、どこがつくっているのかご存知だろうか。メーカーさん? いえいえ、実は「マニュアル業界」と呼ばれるマニュアル制作を専門とする業界があり、そこが裏方として、各メーカーの取扱説明書をつくっている。

世界品質を現地の価格で

今回訪問したFLEマレーシアは、マニュアル制作会社だ。本社はシンガポールにあり、今年で創業26年目を迎える。
1980年代、90年代当時は、日系大手メーカーがコスト削減や新規市場を狙って東南アジアや中国に進出した時代だ。同社はその機を逃さず、生産工場のある現地で、ローカライゼーションに徹した事業を展開。コアな顧客は日系でありながら、日本ではなくシンガポールでスタート、業界でも異彩を放つ存在である。現在、世界5ヵ国13拠点にネットワークをもつ。
マレーシア支社が操業を開始したのは1994年。マレーシアに進出した日系電機メーカーが主な顧客で、「当時はインターネットもない時代でマニュアルといえば印刷物。大量の印刷物を受注していたが、今では随分ボリュームも小さくなった」と同社ジェネラルマネージャーのケビン・パンさんは語る。
同社が取り扱うサービスは、マニュアル制作をメインに、グラフィックデザイン、ウェブデザイン、多言語翻訳、各種印刷サービスなど。マニュアル制作には前述の取扱説明書のほか、技術者向けの技術文書も含まれ、いずれも多言語対応できる翻訳家、専門知識のあるテクニカルライターとテクニカルエディター、デザイナー、DTPオペーレーターの制作チームが要となる。
「弊社では現在、約60の言語に対応し、外注含め約300人の翻訳者がいます。ライターとエディター、デザイナーは全員弊社スタッフで、100%ローカルです」とFLEグループ・ダイレクターの藤田累さん。外国人スタッフを起用せずローカルを雇い育てることで、低コスト化と迅速かつ適切な対応が可能になったという。「中華系なら最低3ヵ国語は分かるなど、言語に長けている。異文化を受け入れる器も大きく、外資系企業のニーズを正確に読み取って対応してくれる」。
ローカライズすることで、低コスト化と顧客満足度を高める。まさに、同社創業からのモットー「Global Quality with Local Prices(世界品質を現地の価格で)」を実現しているといえよう。

オンデマンド印刷機導入で、多品種・小ロットの注文にも対応

現在の顧客は日系電機メーカーのほか、自動車メーカー、旅行会社、ソフトウェア会社など幅が広がった。「メーカーでいえば、大量につくって売りさばく時代から、いろんな市場向けにスペックを変えて少量を売る時代に変わってきました。そのため印刷物も少量で、かつスピードも要求されるようになりました」と藤田さん。そこで、こうした多品種・小ロットの注文にも対応できるように、昨年暮れ、シャーアラムにある工場にオンデマンド印刷機を導入した。
「紙からデジタルへ。今後はさらに印刷物の絶対数は減ると思います。だからこそ、常にいろいろなところにアンテナをはり、各市場のニーズに合った事業展開を推進していきたい。AR(拡張現実)を使ったマニュアルがあったら面白いじゃないですか」(藤田さん)。

 

 
 
 

FLE グループ・ダイレクターの藤田累さん(左)とFLE (M) Sdn. Bhd.ジェネラルマネージャーのケビンさん。

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2019/03/01 | カテゴリー:Your Life with CANON

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